2010 Fiscal Year Annual Research Report
iPS細胞における肺細胞誘導遺伝子同定と肺細胞分化誘導の試み
Project/Area Number |
22659160
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
西條 康夫 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10270828)
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Keywords | iPS細胞 / 肺幹細胞 / 肺胞上皮細胞 |
Research Abstract |
(1)CCSP/GFPトランスジェニックマウスから肺幹細胞および肺胞II型上皮細胞の分離 我々は既にCCSPプロモーターでGFPを発現するトランスジェニックマウス(C57BL/6-tgCCSP/GFP)の作成に成功している。本年度はホモのトランスジェニックマウスを作成することができたので、今後は生まれたマウス全てがGFP発現マウスである。また、普通のマウスを使って、脱血・洗浄後、肺を無菌的に摘出し、コラゲナーゼ溶液で単細胞浮遊液を作成する。この細胞浮遊液にCD45抗体とSP-C抗体を加え、それぞれ2次抗体を反応させ細胞ラベルする。肺胞II型上皮細胞の分離にはCD45/SP-C+細胞を、肺幹細胞の分離にはCD45-/SP-C+/GFP+細胞を、それぞれセルソーターを用いて回収する方法に習熟した。 (2)マウスiPS細胞の入手と培養 まず、弘前大学遺伝子組み換え委員会に実験計画を提出し、承認を得た。次に、理研バイオリソースセンターより、山中らが樹立したマウスiPS細胞を入手し、feeder細胞を用いて培養を行い、iPS細胞の扱いに習熟するよう訓練を開始した。次に、feeder細胞とiPS細胞の培養条件をいろいろ設定し、適切な培養条件を決定した。さらに、この細胞が多能性を維持した幹細胞の機能を維持しているか検討するため、ALP,NANOG,Oct-4の発現をflow cytometerで検討した結果、幹細胞のマーカーであるこれらが発現していることを確認した。現在、様々な培養条件や成長因子を加えて、肺上皮細胞へ分化について検討し始めている。
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Research Products
(4 results)