2010 Fiscal Year Annual Research Report
TDP43の病態機序に基づいたALSの血中バイオマーカーの単離
Project/Area Number |
22659169
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小野寺 理 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (20303167)
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Keywords | TDP-43 / ALS / グリア / スプライシング / マイクロアレイ |
Research Abstract |
ALS病態モデルとして,ヒトグリア由来細胞であるU87さらにヒト神経芽細胞腫由来のSH-SY5Y用い,TDP-43をターゲットとしたRNAiによりTDP-43を効率よく減少させる系を確立した.確立した方法を用い培養細胞から,mRNAを回収した,TDP-43の機能異常としては,つまりスプライシングに影響を与えるという観点から,選択的スプライシングの比率が変わる可能性と,frameがずれることによりナンセンス依存性mRNA分解機構が働きmRNA量が減少する可能性がある.本計画では,この両者をarrayを用い検討した.回収したmRNAを用い,Exon array(選択的スプライシングの検索),及びGene array(発現量の検索)を用い,特定のエクソンの発現の変化,もしくはmRNA量の減少が認められないか検討した.その結果,複数の条件において特定の遺伝子のスプライシングの変化をみとめ,同遺伝子がグリア細胞で発現していることを確認した.さらに,スプライシング変異体特異的な抗体を作成し,その特異性を検討した.本遺伝子のスプライシング異常は,ALS患者組織でも変化があることが確認された.一方,遺伝子量の変化では明確な変化を認める遺伝子を同定することが出来なかった.本成果に伴い,このスプライス変異体の高感度検出方法の開発が重要である.さらにこのスプライシング変異体の機能解析を行い,この変異体は正常の機能を失っていることを培養細胞系で明らかとした.
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Research Products
(5 results)