2010 Fiscal Year Annual Research Report
4倍体胚補完法による白血病原因遺伝子のon,off可能なマウスの作製と解析
Project/Area Number |
22659180
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
松村 到 近畿大学, 医学部, 教授 (00294083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 裕弘 近畿大学, 医学部, 教授 (10173717)
芦田 隆司 近畿大学, 医学部附属病院, 准教授 (30211006)
辰巳 陽一 近畿大学, 医学部附属病院, 准教授 (60236552)
嶋田 高広 近畿大学, 医学部, 講師 (90319674)
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Keywords | 4倍体胚補完法 / 白血病原因遺伝子 / トランスジェニックマウス / Tet-offシステム / ES細胞 |
Research Abstract |
これまでに各種の白血病原性遺伝子を恒常的に発現するトランスジェニックマウスや時間や臓器特異的に発現する(onできる)コンディショナルなトランスジェニックマウスは作成されてきたが、その発現をon, offできるトランスジェニックマウスはほとんど作成されていない。本研究では、4倍体胚補完法(tetraploid embryonic complementation)を用いてマウス個体内でTet-offシステムにより白血病原因遺伝子の発現をon、offできる白血病モデルマウスの作成を計画した。4倍体胚補完法で作成されるマウスは、個体は打ち込んだES細胞由来であるが、胎盤などの胎仔外組織は4Nの胚盤胞由来となる。このため目的のES細胞がgerm lineに入ったストレインを選択する必要がなく、簡単にかつ確実にトランスジェニックマウスを作成することができ、多種類のトランスジェニックマウスの作成に適している。今回、白血病原因遺伝子としては慢性骨髄性白血病の原因遺伝子である活性型チロシンキナーゼBCR-ABL、急性骨髄性白血病の原因遺伝子である転写異常をきたすMLL-AF9を選択した。これらの遺伝子をTet-offベクターに組み込み、ES細胞に導入し、Tet-on時には導入した遺伝子が発現されず、Tet-off時に発現誘導がかかるTet-offシステムが正確に稼働するESクローンを選択した。そして、これらの選択したES細胞を電気刺激によって融合させた4Nの胚盤胞に打ち込み、マウス個体の作成が終了したところである。
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Research Products
(21 results)