2012 Fiscal Year Annual Research Report
サブスタンスP受容体を標的とした新規アルコール依存症治療薬の探索と脳機能画像評価
Project/Area Number |
22659212
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
大久保 善朗 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20213663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 秀典 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30221328)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | サブスタンスP / 薬物依存 / アルコール依存 / 脳機能画像 / fMRI |
Research Abstract |
サブスタンスP(SP)は、タキキニンと総称される神経ペプチドで神経伝達物質として機能する。SPとその受容体であるNK1受容体は、情動行動、ストレス反応の制御に関連し、うつ病、不安障害などの精神疾患の病態との関連が示唆されてきた。このSP-NK1受容体系がアルコールの過剰摂取に関与する脳内のストレス系、報酬系のプロセスを調節し、アルコール依存性の有用な治療標的となる可能性が示された。同報告によると、NK1受容体拮抗薬はアルコール依存性に関与する飲酒渇望(alcohol craving)プロセスに特異拮抗作用を示すことから、アルコール依存症の新しい治療薬になる可能性があるという。昨年度に引き続き今年度は、飲酒渇望症状におけるSP-NK1受容体系の関与を明らかにする目的で、機能的核磁気共鳴画像(fMRI)検査を用いてNK1受容体拮抗薬の飲酒渇望に対する効果を調べた。すなわち、健康被験者を対象に、刺激呈示によって飲酒渇望を誘発するための脳賦活試験の標準化を行った上で、NK1拮抗薬aprepitantの飲酒渇望に伴う脳賦活への作用を調べた。その結果、健康被験者においても飲水渇望に伴う脳賦活に対してaprepitantが抑制効果を持つことを確認した。この結果から、NK1受容体拮薬によって飲酒渇望が抑制されることが明かになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)