2012 Fiscal Year Annual Research Report
新しい放射線がん治療法イオンビーム-BNCTの検討
Project/Area Number |
22659222
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
遠藤 暁 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90243609)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 1H(13C,n)13N反応 / BNCT / 中性子生成断面積 / phitsコード / 逆反応 / 粒子線治療 |
Research Abstract |
本研究では重粒子線とBNCTの新しい複合治療法について検討する。前段階として、使用するphitsコードの信頼性を確かめ、その後、人体中で発生する中性子でBNCT線量がどの程度得られるかを検討することを目的としている。これまでに、生体等価物質としてアクリル板およびポリエチレン板、また、水素以外の炭素、酸素から生成する中性子を見積もるための炭素標的、以上3つの標的に13Cビームを入射させ、中性子線の収量を放医研サイクロトロンにおいて測定を行った。また、phitsコードによるシミュレーションを行い測定値との比較を行い、現行のphitsコードには、1H(13C,n)13N反応が考慮されておらず、そのままでは、検討する治療シミュレーションに入れないことが明らかとなった。したがって、phitsコードに組み込むために1H(13C,n)13N反応断面積を測定している。これまで入射13Cビームエネルギーとして、9-11MeV/核子の厚いアクリル標的を用いた測定を行い、アクリル(13C,n)およびC(13C,n)の中性子発生断面積を同定した。C(13C,n)の寄与をアクリル(13C,n)から差し引くことで、1H(13C,n)13N反応断面積を評価した。得られた断面積は、1H(13C,n)13N反応の2体反応運動学と矛盾が無いことが確認された。また、これまで収集してきた、厚い標的に対する断面積を確認するため、本年度は、100μmの薄いPET標的を用いた実験を行った。厚い標的の断面積の差分から求めた薄い標的の断面積と相対的な比較を行ったところ、一致する傾向が得られた。したがって、厚い標的で決定した断面積も利用できると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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