2011 Fiscal Year Annual Research Report
吸呼気CTによる気管支肺胞上皮癌の形態変化を利用した組織型推定の基礎研究
Project/Area Number |
22659223
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
中田 博 宮崎大学, 医学部, 助教 (00363599)
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Keywords | 癌 / 放射線 |
Research Abstract |
CT肺癌検診認定制度が始まり、CT検診が現実のものとして稼働するに至った今日、微小肺癌、早期肺癌検出の急増が予想されるが、全てに標準手術を行うことには、様々な点から問題が提起され、縮小手術が治療戦略の表舞台に現れてきている。縮小手術は原則としてリンパ節転移の無い症例を対象にするが、その選別は容易ではない。昨今、CTですりガラス影を呈する気管支肺胞上皮癌(BAC)の中で、リンパ節転移を来たし得る野口分類type Bやtype Cを除外する試みが検討されているが、十分に確立したとは言い難い。本研究では細胞密度の低い細気管支肺胞上皮癌(BAC)の様な腫瘍の粗造な構造に着目し、「固い」腫瘍ほど悪性度が高いとの仮定を立て、吸呼気CTでその直径変化率・吸収値変化率を測定することで、「固さ」を表現し、気管支肺胞上皮癌の悪性度類推を試みるものである。 画像所見にてBACが疑われる手術療法前の症例を対象とし、VATS marker針留置時に穿刺プランの一環として撮影した画像を利用。単純CTで1ミリ厚、高分解能アルゴリズムにて拡大再構成(FOV 20cm)を行う。吸気と努力呼気の2相を撮影する。画像データをDICOMデータとして保存し、パーソナルコンピュータ上にて画像解析を行う。病理と対応させるため最大径を示すスライスで吸呼気双方のデータから病変内部の吸収値毎(100HU毎)のマッピングを作成する。本年度は11例の術前CT画像と病理所見を得ることができた。今後得られたCT画像と病理所見を比較検討、吸呼気CTによるBAC type分類の有効性を検証し発表する。
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