2011 Fiscal Year Annual Research Report
新しい超偏極МRIによる抗がん剤感受性予測分子イメージング
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22659226
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
藤井 博史 独立行政法人国立がん研究センター, 臨床開発センター, 部長 (80218982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 雅之 独立行政法人国立がん研究センター, 臨床開発センター, 室長 (90450577)
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Keywords | MRI / MRS / 超偏極 / 抗がん剤感受性 |
Research Abstract |
超偏極技術を用いたin vivoイメージングを行う環境が構築できていないため、抗がん剤の体内動態のin vivo可視化に関する検討には明らかな進捗は認められなかった。 このため、本年度も、抗がん剤感受性予測に必要な基盤技術である動物腫瘍モデルの治療に対する反応(レスポンスマーカー)を観測する技術開発に注力した。 具体的には、9.4Tesla小動物専用MRI装置を用いた検討では、実験腫瘍のin vivoMRS定量解析の実験系を構築した。ddYマウスに移植したS180腫瘍など担癌マウスモデルでcholine含有量の定量が可能となった。Cholineは細胞膜代謝の活性を反映するため、総choline量の定量値は抗がん剤感受性を判定する指標として使うことができると考えている。 3.0 Tesla人体用MRI装置を用いた検討では、実験腫瘍の見かけの拡散定数を定量する実験系を構築した。Wisterラットの同所性実験肝腫瘍に対して、呼吸運動に伴うアーチファクトを抑制した拡散強調画像を得る技術を確立し、見かけの拡散定数の定量を行うことが可能となった。見かけの拡散定数は、腫瘍組織の活性に応じて変化し、特に腫瘍細胞が抗がん剤に反応して死滅した場合、その様式がアポトーシスであろうが壊死であろうが大きく変化することが知られている。このため、見かけ上の拡散定数は、抗がん剤投与後の細胞殺傷効果の指標として使うことができると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度も、超偏極MRI技術の開発を進めているヨーク大学のグループの研究に目立った進展はなく、in vivoでの超偏極MRI検査の実施が可能な段階に到達していないため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究を推進するうえでの基盤技術である超偏極MRIの開発を進めるYork大学の研究者との連絡を密にし、in vivoイメージング研究を開始する。場合によっては、York大学での実験が可能となるような体制の構築も検討する。
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Research Products
(3 results)