2010 Fiscal Year Annual Research Report
Shaggy aorta症候群への挑戦:病態解明と治療法開発への応用
Project/Area Number |
22659232
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
吉村 耕一 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授(特命) (00322248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 浩樹 久留米大学, 循環器病研究所, 准教授 (60322244)
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Keywords | 大動脈 |
Research Abstract |
Shaggy aorta症候群は、確立した治療法が無い予後不良な疾患であり、その病態機序の知見は極めて乏しい。本研究の目的は、Shaggy aorta症候群の分子病態機序を解明し、それに基づく新たな治療法を開発することである。そのために本年度は以下の2つの研究計画を実施した。 【ヒト標本の組織学的解析とASC/Caspase-1解析】 手術時に動脈硬化性大動脈のヒトサンプルを収集した。現在もサンプル採取は継続中である。サンプルは、蛋白解析用に凍結保存し、同時に病理学的解析ならびに免疫組織学的解析のためホルマリン固定し組織切片を作製した。病理組織像から、コレステリン結晶形成の程度を3段階にグレード分類した。また、炎症細胞浸潤の程度も観察した。今後サンプル数を確保して、コレステリン結晶形成や炎症細胞浸潤の程度とASC蛋白発現あるいはCaspase-1活性化との相関を解析する。 【コレステリン結晶刺激に対する炎症応答機序の解明】 培養マクロファージ実験系を用いて、ASC/Caspase-1系がコレステリン結晶刺激に対する細胞の炎症応答に重要な役割を果たすことを実証する計画である。本年では、まずASC/Caspase-1系の抑制のため、ASCKO(ノックアウト)マウス由来のマクロファージの培養とヒト由来培養マクロファージ(THP-1)においてASC低分子干渉RNA(siRNA)によるASC抑制法を確立した。ASC低分子干渉RNA(siRNA)の効果は、ASC蛋白発現をウエスタンブロット法で検出し確認した。今後、コレステリン結晶刺激に対するマクロファージの炎症応答を解析する。
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