2010 Fiscal Year Annual Research Report
細胞質内輸送タンパクSNXによる軟骨誘導リガンドの応答性調節機構の解明
Project/Area Number |
22659265
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹下 克志 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30262009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 匠 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90338385)
廣田 仁聡 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30570733)
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Keywords | 骨・軟骨代謝学 / 軟骨誘導リガンド |
Research Abstract |
SNXファミリーは25サブタイプから構成される輸送タンパクであり、これらのヒト組織cDNAパネルを用いた逆転写リアルタイムPCRによる軟骨での発現を確認した。軟骨での発現の強いSNXファミリー分子をレトロウィルスにてATDC5-C2ER細胞に導入し、特異的な赤い蛍光とCOL2A1遺伝子の発現上昇がみられるファミリー分子2つを同定、さらにin vivoでの発現パターンを免疫化学染色、whole mount in situ hybridizationにて確認した。また、これらのSNXファミリー分子と結合する受容体を同定することを目的として、ビオチン標識in vitro翻訳系とファージディスプレイライブラリーを組み合わせたbiopanningの準備(軟骨由来polyA(+)RNAを起源としたファージディスプレイ、プラスミド発現用ライブラリーを作成)した。 リガンド、受容体を介する既知軟骨分化シグナル伝達系には、TGF-β/BMP2-SMAD経路、TGF_β/BMP2-TAK1-MKK6-p38経路、PTHrP-PTHR1-Gs-PKA経路、FGF-FGFR3-RAS-ERK経路、SHH-Ptch/Smo-GLl経路などが存在するが、スクリーニングで得られたSNXファミリー分子とこれらシグナル伝達分子との関係を、過剰発現系においてウェスタンブロッティングにて評価した。また、受容体や下流シグナル伝達物質の恒常活性型変異体およびドミナントネガティブ型受容体をSNXファミリーと同時導入し、ルシフェラーゼ・レポーターアッセイによりII型コラーゲンやアグリカンなど軟骨誘導因子の転写を誘導し、かつリアルタイムPCRによりそれらの内因性のmRNAを上昇させる因子を探索中である。
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