2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659273
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
越智 光夫 広島大学, 病院, 教授 (70177244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下瀬 省二 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (30304439)
亀井 直輔 広島大学, 病院, 病院助教 (70444685)
中佐 智幸 広島大学, 病院, 病院助教 (60467769)
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Keywords | 変形性関節症 / microRNA / 軟骨 / 滑膜 / biomrker |
Research Abstract |
関節破壊をきたす代表的な疾患である変形性関節症は、はかり知れない苦痛と運動機能障害を与え、破壊されてしまった関節に対しては、人工関節しか有効な治療法がないのが現状である。単純レントゲン写真においても診断、予後予測が困難な早期OAを診断でき、低侵襲に早期治療ができれば、OAにより疼痛・機能障害に苦しむ患者を減少させる。当該年度の目標は、血清・尿中に循環しているmicroRNAを検出・測定することで、変形性関節症の有用なバイオマーカーとなりうるかどうか検討することである。尿中のmicroRNAが有用なバイオマーカーとなれば、侵襲もなく、繰り返し行える簡便な検査となりうる可能性があり、まず尿の解析を行った。変形性膝関節症患者6名と、健常者6名から、採尿し、RNAを抽出した。これまで、変形性関節症の軟骨から検出され、病態に関与していると報告されているmicroRNA-140とmicroRNA-146についてreal time PCRを用いて、その発現を解析した。その結果、両者とも、健常者で発現が高い傾向にあったが、変形性関節症患者、健常者との間に有意な差は認めなかった。また、変形性関節症の病期との関連性もはっきりとはしなかった。現在解析している数が少ないため、今後増やして検討していく必要がある。体液中に含まれているmicroRNAは、エクソソームに含まれ、安定しているといわれており、有用なバイオマーカーになる可能性があるため、さらに他のmicroRNAについても検討を行う予定である。
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