2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659274
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
出家 正隆 広島大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (30363063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 英樹 広島大学, 大学院・保健学研究科, 講師 (10438111)
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Keywords | 腫瘍 / 磁性 / 血管閉塞 |
Research Abstract |
本研究の目的は、腫瘍への血流を阻害し,腫瘍細胞を壊死へと誘導する新しい腫瘍治療法を開発することである。昨年度は、まず赤血球にマイクロビーズを結合させる手法を確立した。次に、赤血球-マイクロビーズ結合体をラット内頸動脈より投与し、ラット頭蓋骨表面に磁石を設置することで、赤血球-マイクロビーズ結合体を中大脳動脈に集積させ、中大脳動脈を閉塞することに成功した。そこで今年度は、昨年度に中大脳動脈を閉塞した手法をより発展させ、低侵襲で手技の簡便な血管閉塞法を確立するために、赤血球の投与部位、磁石設置時間、磁石設置法についてめ条件検討を行った。赤血球の投与部位については、昨年度は内頸動脈から赤血球を投与したが、頸部の切開や内頸動脈へのアプローチによりラットに対して大きな侵襲が加わることとなった。そこで今年度は、赤血球投与時の侵襲を小さくし、より手技を簡便にする目的で大腿動脈からの赤血球投与を試みた。また、磁石設置時間については、昨年度は2時間または4時間としたが、より手技を簡便化するために今年度は1時間の磁石設置時間とした。磁石設置法については、昨年度は頭蓋骨を露出した後にドリルを用いて頭蓋骨を薄く研磨し、中大脳動脈を視認した後に磁石を設置した。この手法もラットへの侵襲が大きかったことから、より侵襲を小さくし、手技を簡便にする目的で、頭蓋骨を研磨せず、側頭筋を切開し、切開部に磁石を埋め込む手法を用いた。これらの条件にて血管閉塞が起こるかどうかについて検証したところ、この条件下では血管の閉塞が起こらないことが明らかとなった。血管閉塞法の確立には、上記の条件についてさらなる検討が必要であることが示された。来年度は、これらの条件を変更することで低侵襲で簡易的な血管閉塞法を確立し、その後、骨肉腫ラットに対してその血管閉塞法を応用し、腫瘍栄養血管閉塞手技を確立する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予測していた以上に血管の閉塞が起こりにくく、低侵襲で手技が簡便な血管閉塞法確立のための条件設定の検討に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
赤血球投与部位や磁石設置時間、磁石設置法に関して条件検討を行い、低侵襲で手技が簡便な血管閉塞法を確立する。その後、骨肉腫ラットに対して、確立された血管閉塞法を用いて腫瘍栄養血管の閉塞を行い、腫瘍への血流を途絶することで、腫瘍を壊死へと誘導する。腫瘍栄養血管閉塞手技についても最適な条件の検討を行い、腫瘍への血流途絶法を確立させる。
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