2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659277
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
片桐 岳信 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80245802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大手 聡 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (00547979)
笹沼 寛樹 埼玉医科大学, 医学部, 研究員 (30571707)
米山 克美 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (20571574)
進 正史 埼玉医科大学, 医学部, 研究員 (70549261)
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Keywords | 再生 / 蛋白質 / 筋芽細胞 / 細胞・組織 / 骨形成 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
Bone Morphogenetic Protein(BMP)は、in vitroにおいて筋芽細胞の分化成熟を抑制し、代わりに骨芽細胞への分化を誘導する。このBMPの作用は、細胞膜に存在するBMP受容体によって活性化される転写因子Smadによって核内へと伝達されると考えられている。我々は、受容体によってリン酸化されるSmad1のリン酸化部位に酸性アミノ酸の変異を導入し、このSmad1が構成的に活性化され、過剰発現によって骨芽細胞分化や、アフリカツメガエルにおける腹側化を誘導できることを明らかにした。 そこで、Smadの活性を制御する因子を明らかにする目的でSmad1結合因子を探索した。Smadを過剰発現し、形成された複合体を免疫沈降法で分画した後、そこに含まれる因子をLC-Ms/Ms解析で同定した。複数の細胞内因子が同定された中で、我々はZn finger型の転写調節因子に注目した。免疫沈降実験によって、本因子とSmad1の複合体形成が確認された。本因子は核内に局在する因子で、これを過剰発現すると、BMPによる筋芽細胞から骨芽細胞への分化誘導作用や、Smad結合配列を含むルシフェラーゼレボータ活性が抑制された。一連の欠失変異体の作成から、核内に局在するための領域とBMP活性抑制領域が重複する可能性が示された。 以上の結果より、今回同定されたZn finger型転写調節因子は、新しいSmadの抑制因子であることが明らかとなった。
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Research Products
(34 results)