2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659284
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
真下 節 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10110785)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中江 文 大阪大学, 医学系研究科, 特任准教授(常勤) (60379170)
柴田 政彦 大阪大学, 医学系研究科, 寄付講座教授 (50216016)
萩平 哲 大阪大学, 医学部附属病院, 講師 (90243229)
橋本 亮太 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 特任准教授(常勤) (10370983)
|
Keywords | 痛み / 情動 / 統合失調症 / 実験的痛み刺激 / 術後痛 / 全身麻酔 |
Research Abstract |
大阪大学医学部付属病院のデータベースから後ろ向きに統合失調症患者の術後痛についての詳細な解析を行った。その結果、開腹手術を受けた統合失調症患者は鎮痛薬を欲する頻度がうつ病合併患者、精神疾患のない術後患者に比べ有意に低いことが明らかになった。その理由としては統合失調症患者は術後の痛みよりむしろ他の事象に関心が向いているケースが散見され、痛みの認知的な部分で痛みを不快、是非とも治療をしてほしい状況と認識していない可能性が考えられた。これらの結果は多くの症例報告のように痛みに対する感覚の低下という観点で一致した。これらの結果は、The 13th Asian Australasian Congress of Anesthesiologistsで発表し、現在論文投稿準備中である。痛みの受容が脳内でとらえられることを脳波を用いて解析する試みに着手した。オスのSDラットに対し頭部に脳波測定用電極2本、不感電極1本を埋め込み、吸入麻酔のセボフルレンを用いてslow inductionで麻酔導入を行いマスクで一定濃度の吸入麻酔を吸わせることで一定の麻酔深度を維持した。脳波が深麻酔で安定した後、足底にホルマリン注入を行い、その後の脳波変化を解析した。ホルマリン注入前と注入後でBurst and Suppression ratio (BSratio)を解析したところ注入前に比べ、注入後に有意な低下を認めた。現在その変化が鎮痛薬投与によってどうなるかについて実験続行中である。
|
Research Products
(2 results)