2011 Fiscal Year Annual Research Report
イオン輸送体を分子標的としたホルモン不応性前立腺癌新規治療薬の開発
Project/Area Number |
22659290
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
三木 恒治 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (10243239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河内 明宏 京都府立医科大学, 医学研究科, 准教授 (90240952)
本郷 文弥 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (80291798)
木村 泰典 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (20398374)
丸中 良典 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (00127036)
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Keywords | 前立腺癌 / 細胞増殖 / クロライドイオン / KCC / N-ethylmaleimide |
Research Abstract |
前立腺癌細胞に対する特異性やKCCの活性化効果の向上をめざし、複数のN-ethylmaleimide(NEM)の誘導体の作製を試みた。誘導体はNEMの官能基を置換・追加して合成した。新規合成NEM誘導体はいずれも再結晶を行うことにより精製し、核磁気共鳴スペクトルや赤外・紫外吸収スペクトルなどのスペクトル測定、および元素分析測定を行うことによりその構造決定および純度検定を行った。 上記で新規作成したNEM誘導体について、前立腺癌細胞のKCCに対する特異性を検証した。アンドロゲン非依存性前立腺癌細胞PC3、LNCaP-LNO細胞をはじめとして、アンドロゲン依存性前立腺癌細胞LNCaPや各種癌細胞株と各種正常細胞株に対してNEM誘導体を処理し、^<86>Rbを用いたKCC輸送活性の評価や、[CI^-]iおよび細胞増殖抑制に対する影響について確認を行った。これらの結果から、アンドロゲン非依存性前立腺癌細胞に対して最も特異性および細胞増殖抑制効果が高いNEM誘導体をスクリーニングした。 ヌードマウスに、PC3細胞およびLNCaP-LNO細胞を皮下注射し、アンドロゲン非依存性前立腺癌皮下腫瘍モデルマウスを作製した。上記でスクリーニングした、最も細胞増殖抑制効果の高いNEM誘導体を、モデルマウスに経口投与した後、継時的にNEM誘導体の血中濃度と腫瘍サイズの測定を行い、腫瘍縮小効果の有無を確認した。通常マウスおよび去勢マウスにおける腫瘍縮小効果も比較検討した。
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