2010 Fiscal Year Annual Research Report
婦人科腫瘍の癌幹細胞の同定とそれを標的とした新規治療法の開発の試み
Project/Area Number |
22659296
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
二階堂 敏雄 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 教授 (50180568)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 淑子 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 准教授 (00171421)
岡部 素典 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 助教 (60283066)
小池 千加 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 助教 (10523889)
日高 隆雄 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 准教授 (70283083)
|
Keywords | 癌幹細胞 / 組織幹細胞 / 婦人科組織 / 幹細胞マーカー / 組織アレイ |
Research Abstract |
1)正常婦人科各組織における幹細胞を模索した。富山大医学部医倫理委員会の承認の下(承認済)、附属病院及び関連病院の協力を得て、インフォームドコンセントが得られた患者より各疾患により手術時に摘出された組織のうち病理診断に支障のでない範囲で正常部分を採取し、ホルマリン固定パラフィン包埋切片、および凍結切片を作成し、total RNA、蛋白質を抽出した。また、婦人科各正常組織の幹細胞マーカーを発現している幹細胞としての性状の解析を解析した。次に、婦人科各正常組織より上皮細胞をそれぞれ単離し、抗体によりラベリングした後セルソーターにかけ、マーカーを発現している細胞を分離し、これらの細胞に幹細胞としての性格が存在するか否かを確認した。つまり、希釈密度における培養条件下でのコロニー形成能により増殖能を解析した。また未分化状態を維持する培養条件を確立し、分離細胞が少なくとも一つのスフェロイド(未分化細胞塊)を形成する細胞数をカウントし、96穴プレート上に培養した細胞から一次スフェロイドを得、これを回収し離散させ二次スフェロイドを作る細胞数をカウントし、自己複製能を解析した。さらに、サイトケラチンサブクラス、ビメンチンの発現、プロラクチンの産生能を分化マーカーとして発現していないことをRT-PCRにて確認し、幹細胞の性状を解析した。その結果、婦人科各正常組織のCD44,CD24などの幹細胞マーカーを発現している幹細胞の存在が明らかになった。 2)婦人科腫瘍組織よりパラフィン包埋ブロックを作製した。採取した組織より切片を作成し、既知の幹細胞マーカーには、神経幹細胞、腸粘膜上皮の幹細胞双方で発現するMusashi、神経幹細胞、間葉系幹細胞双方に発現するNucleostemin、細胞の遊走に関わる神経幹細胞、造血幹細胞に発現が報告されているCXCR4など複数の組織に共通にみられるものがいくつかあるが、これらに加え、幹細胞に特異的な性格を維持するのに必要と思われる因子を検討した結果、ABC transpoter geneの一つであるbreast cancer resistance protein (BCRP)、ES細胞に発現の見られるOct4、Klf-4の発現が免疫組織染色により明らかになった。
|
-
[Journal Article] A role for IL-17 in induction of an inflammation at the fetomaternal in terface in preterm labour.2010
Author(s)
Ito M., Nakasima A., Hidaka T., Okabe M., Bac ND., Ina S., Yoneda S., Shiozaki A., Sumi S., Tuneyama K., Nikaido T., Saito S.
-
Journal Title
J Reprod Immunol
Volume: 84
Pages: 75-85
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-