2011 Fiscal Year Annual Research Report
婦人科腫瘍の癌幹細胞の同定とそれを標的とした新規治療法の開発の試み
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22659296
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
二階堂 敏雄 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 教授 (50180568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 淑子 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 准教授 (00171421)
岡部 素典 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 助教 (60283066)
小池 千加 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 助教 (10523889)
中島 彰俊 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 助教 (00436792)
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Keywords | 癌幹細胞 / 組織幹細胞 / 婦人科組織 / 幹細胞マーカー / 組織アレイ |
Research Abstract |
1)富山大医学部医倫理委員会の承認の下、附属病院及び関連病院の協力を得て、インフォームドコンセントが得られた患者より各疾患により手術時に摘出された癌組織のうち病理診断に支障のでない範囲で癌組織を採取した。病理標本にて癌の組織型を確認後、癌細胞を単離し、得られた癌細胞を、1)で得られたマーカー及び幹細胞マーカー(CD24,CD44,CD133)の組み合わせにより分画した。我々はすでに子宮頚部扁平上皮癌由来細胞株よりCD24+CD44+の分画にsphere形成能があることを見出しているので、各々の画分を解析した。その結果、CD24+SSEA4+細胞からsphereの形成能が高いことが明らかになった。またSphereの形成能が高い各分画は、幹細胞マーカー陽性であることが明らかになった。 2)婦人科癌幹細胞の癌再生能(分化能)を確認する。 得られた細胞を、Nudeマウスの皮下に移植し、癌再生能の有無を検討した。また、サイトケラチンサブタイプ、ビメンチン、幹細胞マーカーの発現について、オリジナルの癌組織と同様のパターンがみられるか否かをRT-PCR、免疫組織染色法にて解析した結果、移植した腫瘍においても、オリジナルの癌組織で見られた幹細胞マーカーの発現が明らかになった。 3)正常組織幹細胞マーカーを発現する細胞は母体となる組織の癌化過程においてその局在および数がいかに変化するか解析する。免疫組織染色法を用い、得られた正常幹細胞マーカーの発現陽性細胞数をカウントし、出現率を統計的に評価した。子宮頚部の扁平上皮癌、子宮内膜癌、卵巣癌の各組織間で比較検討した結果、子宮頚部の扁平上皮癌、子宮内膜癌、卵巣癌の各組織間で、幹細胞マーカーの発現が見られたが、共通に発現する癌幹細胞マーカーや特定の細胞表層マーカーは見いだされなかった。これらの結果より婦人科腫瘍に癌幹細胞の存在が明らかになり、婦人科腫瘍の新たな治療法の糸口が見出された。
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[Journal Article] Establishment of Immortalized Human Amniotic Mesenchymal Stem Cells2012
Author(s)
Teng Z., Yoshida T., Okabe M., Toda A., Higuchi O., Nogami M., Yoneda N., Zhou K., Kyo S., Kiyono T., Nikaido T.
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Journal Title
Cell Transplant
Volume: (in press)
Peer Reviewed
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[Presentation] 不死化羊膜上皮細胞の樹立と解析2011
Author(s)
小池千加, 周凱旋, 吉田淑子, 岡部素典, 杉本潤, 斎藤滋, 清野透, 京哲, 二階堂敏雄
Organizer
第32回日本炎症・再生医学会
Place of Presentation
京都
Year and Date
20110602-20110603
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