2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659302
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
加藤 聖子 順天堂大学, 産婦人科, 准教授 (10253527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北出 真理 順天堂大学, 産婦人科, 准教授 (20266026)
和氣 徳夫 九州大学, 産婦人科, 教授 (60091584)
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Keywords | 子宮内膜 / 子宮内膜症 / エストロゲン / MDM2 / p53 / DNA多型 |
Research Abstract |
今年度は順天堂大学産婦人科を受診した子宮内膜症患者の血液を収集している。 Ras/ER/AP-1/MDM2/p53/p21経路に関与する遺伝子群のプロモーター領域のプライマーを設計した。患者血液が集まり次第、DNA多型を解析し、子宮内膜症に頻度の高いDNA多型を決定する。また、子宮内膜症の発生機構を解析するため、ラット子宮内膜細胞株RENT4細胞から幹細胞の分画を含むことが報告されているside population細胞とnon-SP細胞を分取した。Estrogen Receptorの発現はSP細胞に有意に亢進していた。それぞれの細胞に内膜症の発生に関与があることが報告されているK-ras遺伝子を形質導入した。SP細胞にK-ras遺伝子を形質導入したときのみ、長期増殖能・造腫瘍能・ERの発現の亢進・ER転写能の亢進をみとめた。 さらに、SP細胞とnon-SP細胞の間で発現に差がある遺伝子をマイクロアレイで解析したところ、エストロゲンシグナルに関与する遺伝子やサイトカインの発現の亢進をみとめた。 子宮内膜症合併卵巣癌のサンプルを用いて、免疫染色を行ったところ、正常腺上皮に比べて異型内膜腺上皮の部分にepithelial-mesenchymal transitionに関与する遺伝子の発現亢進がみられた。以上より、子宮内膜症の発生に子宮内膜幹細胞が関与し、エストロゲンやサイトカインのシグナルが重要であることが示唆された。
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[Journal Article] 子宮内膜症ダグラス窩深部病変から発生したと考えられる腺癌の一例2010
Author(s)
寺尾泰久, 須賀新, 楠木総司, 木村美葵, 荻島大貴, 加藤聖子, 竹田省, 正岡亜希子, 樋野興夫, 福村由紀, 八尾隆史
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Journal Title
日本産科婦人科学会関東連合地方部会誌
Volume: 47
Pages: 149-156
Peer Reviewed
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[Journal Article] Endometrial cancer side-population cells show prominent migration and have a potential to differentiate into the mesenchymal cell lineage.2010
Author(s)
Kato K, Takao T, Kuboyama A, Tanaka Y, Ohgami T, Yamaguchi S, Adachi S, Yoneda T, Ueoka Y, Kato K, Hayashi S, Asanoma K, Wake N.
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Journal Title
Am J Pathol
Volume: 176
Pages: 381-392
Peer Reviewed
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