2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659306
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
藤枝 重治 福井大学, 医学部, 教授 (30238539)
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Keywords | スギ花粉症 / エクソゾーム / 遺伝情報 / 蔗糖密度勾配 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
本年度は未治療のスギ花粉症患者10名と、スギ抗原特異的舌下免疫療法実施中の患者10名から200mlの採血を行い、全血清からエクソソームの抽出を行った。まずエクソゾームに含まれる蛋白を両者で比較することを目的とした。 両者の血清を100,000gの超遠心にかけて得られたエクソゾームを含むペレットをPBS100μlで溶解し、濃度を測定した。全サンプル中で最も高濃度のものは17.5μg/μlであったが、低濃度のものは3.0μg/μlであった。この範囲は、個人差もあると思われるが、手技に習熟していないための損失もある可能性が考えられた。こうして粗ペレットから300μg~1750μgの蛋白が抽出できることを確認し、ペレットを蔗糖密度勾配で14時間超遠心し、蔗糖密度1.13~1.19g/mlの濃度でエクソゾームを含むと考えられるサンプルを分離した。 この手技によって得られたエクソゾームサンプルの蛋白量は多いもので80μg、少ないもので15μgであった。この量では、得られたサンプルを様々な蛋白でwestern blotするには、サンプル量が不足する可能性が想定された。第一段階として、DCから産生されるエクソゾームに多く含まれるCD86の発現をWestern blotにて検討したが、得られたエクソゾーム分画のサンプルでは、検出できなかった。おそらく全血清を用いたため、DC由来エクソゾームが多く含まれているとは限らないことと、200mlの採血ではエクソゾーム量が少ない可能性があることが判明した。次年度は、手技的改善と細胞培養上清からのエクソゾーム回収を行い、検討していく。
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