2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659312
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
坪田 一男 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40163878)
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Keywords | ドライアイ / シェーグレン症候群 / 涙腺 / ムスカリン性アセチルコリン受容体 |
Research Abstract |
女性に高頻度で発症するシェーグレン症候群の疾患メカニズムの解明および新規治療法の確立を目指し、性ホルモンと分泌機能障害の分子メカニズムを明確にする事を目的としている。最近、細胞内情報伝達物質であるイノシトール3リン酸受容体欠損マウス(IP_3R欠損マウス)が、シェーグレン症候群の病態と酷似する症状を呈することを我々は次々と明らかにしてきた。その中でムスカリン性アセチルコリン受容体(mAchR)欠損マウスが唾液および涙液分泌に異常をきたすこともわかってきた。さらに、シェーグレン症候群の患者血清中にmAchRに対する自己抗体が高頻度で認められることも報告されている。これらの結果は、mAchRとシェーグレン症候群の間に何らかの密接な関係があることを示唆していると考えられ、mAchR欠損マウスの分泌機能障害を詳細に解析することがシェーグレン症候群の発症機構解明に繋がる可能性があると我々は考えている。初年度はmAchRのサブタイプ(M1-M5)の違いと分泌障害を明らかにする為、各サブタイプの欠損マウスの涙液分泌異常を解析した。その結果、ドライアイ様所見である涙液分泌障害はM1とM3が主であることを明らかにした。さらに一部のmAchR欠損マウスではヒトと同様に雌のみで分泌機能障害が認められ、性ホルモンの影響を示唆する結果を得た。以上の結果からシェーグレン症候群によって引き起こされるドライアイの涙液分泌異常解明を行なう上でmAchR欠損マウスはそのモデルマウスとなる可能性が非常に高い。
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Research Products
(4 results)