2011 Fiscal Year Annual Research Report
上皮間葉移行から見た小児固形腫瘍の浸潤・転移機構の解明
Project/Area Number |
22659317
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小室 広昭 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (80296128)
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Keywords | 上皮間葉移行 / 浸潤転移 / 神経芽腫 / Stage / MYCN |
Research Abstract |
上皮間葉移行(Epithelial-Mesenchymal Transition (EMT))は、細胞同士が接着し一定の極性を持って配列している上皮細胞が、細胞接着性から解放され運動性を獲得した間葉細胞に移行する現象であり、個体の発生の際に見られる現象である。このEMTが癌の浸潤・転移機構に大きく関与していることが明らかになってきた。そこで本研究は浸潤や転移を起こしやすい小児固形腫瘍においてこのEMTがどのように関与しているか研究し、小児固形腫瘍における浸潤・転移のメカニズムを解明し、将来的に浸潤・転移を抑制する新たな治療法の開発を目指すことを目的として小児固形腫瘍におけるEMT関連マーカーについて細胞株や臨床検体を用いて実験を行った。 小児固形腫瘍の代表である神経芽腫の臨床検体からRNAを抽出し、11検体を用いて84のEMTマーカーの発現について定量RT-PCRを用いて定量的にスクリーニングを行った。結果、いくつかのEMT関連遺伝子がStageの進行度やMYCN増幅の有無によって発現に差がみられることが判明した。そこで次にさらに多くの神経芽腫の検体を用いてこれらの遺伝子を個別に定量RT-PCRを用いて詳細に検討している。現在、データを解析中で今後成果を発表していく予定である。さらに今後、細胞株を用いて、神経芽腫の浸潤転移機構におけるEMTの意義についてさらなる研究を続けていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在データを解析中であり今後論文などに発表していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床検体の使用には限りがあるため、今後細胞株を用いた研究により、EMTの意義について検討する。
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Research Products
(1 results)