2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659331
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
小守 壽文 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00252677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森石 武史 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 技術職員 (20380983)
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Keywords | 骨細胞 / 廃用性骨粗鬆症 / 力学的負荷 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / Bc12 / 非荷重 / 尾部懸垂 |
Research Abstract |
BCL2を骨芽細胞に特異的に発現させたトランスジェニックマウスでは、トランスジーンの発現が低下した骨細胞でアポトーシスが起こり、4ヶ月齢になると75%の骨細胞は死滅し、・骨細胞ネットワークは破綻していた。アポトーシスは骨細胞突起が減少するために起こると考えられた。4ヶ月齢のBCL2トランスジェニックマウスでは、骨形成が増加、骨吸収は低下し、骨量が増加しており、骨細胞ネットワークは、生理的条件下で骨芽細胞の機能を抑制、破骨細胞形成を促進すると考えられた。尾部懸垂により非荷重状態を作り出すと、野生型マウスではRanklが骨芽細胞に誘導され骨量が減少したが、BCL2トランスジェニックマウスではRanklの誘導も骨量減少も観察されなかった。マイクロアレイにて、野生型マウスで非荷重により誘導され、BCL2トランスジェニックマウスでは誘導されない遺伝子を探索した。その結果、解糖系の酵素Pdk4を同定した。Pdk4ノックアウトマウスを作製したが、生理的条件下では表現型を認めなかった。しかし、このマウスでは、非荷重時の骨量減少が認められず、野生型マウスで見られる骨芽細胞での非荷重時のRanklの発現誘導も認められなかった。Pdk4ノックアウトマウスの骨芽細胞を用いて骨髄細胞と共培養し、破骨細胞分化を誘導させた時、野生型の骨芽細胞を用いた共培養に比べて、破骨細胞形成が抑制されていた。逆にPdk4発現ベクターの導入は破骨細胞分化を促進させた。また、Pdk4ノックアウトマウスの骨芽細胞では、Ranklのプロモーター活性が低下しており、Pdk4発現ベクターの導入はそれを亢進させた。したがって、非荷重を感知した骨細胞ネットワークは、骨芽細胞にPdk4を発現誘導、Pdk4はRanklを発現誘導させ破骨細胞分化を促進し、骨量低下に導くことが明らかとなった。
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Research Products
(9 results)