2012 Fiscal Year Annual Research Report
舌下免疫療法の効果発現に至る口腔粘膜免疫システム特性の解明
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22659340
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
東 みゆき 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90255654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 建州 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80435635)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 免疫学 / 免疫療法 / 口腔粘膜 / アレルギー |
Research Abstract |
スギ花粉症患者に対しての舌下免疫療法 (Sublingual Immunotherapy, SLIT)の寛容誘導メカニズムや SLIT効果判定のためのバイオマーカーを探るためには,ヒト疾患に似たよい動物モデルが必要である.本年は,昨年度に樹立できた,アジュバントなしのスギ花粉粒の経鼻吸入により誘導したマウススギ花粉症モデルにおいて, SLITを実施し,症状および免疫学的因子がどのように変化するかを解析した. SLIT には,鳥居薬品(株)から,供与を受けた精製スギ花粉エキスを使用し,感作終了後,1週間をあけて,28 日間連日,用量を漸増しながら,舌下粘膜に塗布を行った. SLIT終了後,1週間後にスギ花粉粒を用いた経鼻吸入を7日間継続することで,チャレンジとし,最終チェレンジ直後10分間のくしゃみ頻度や鼻掻き回数を評価するとともに,翌日に血清やリンパ組織などを採取し免疫学的解析を実施した. SLITにより,くしゃみ・鼻掻き回数の低下,花粉特異的 IgG1抗体価の減少,鼻粘膜および気管支肺胞洗浄液における好酸球の減少, in vitroでの花粉刺激による IFN-g, IL-4, IL-5, IL-10, IL-13産生の減少が認められた.ヒト 臨床試験において観察されている Foxp3陽性制御性 T 細胞比率の増加は,末梢血でも脾臓においても認められなかった.所属リンパ節樹状細胞(DC)における, MHC class IIおよび CD86発現細胞比率は,明らかに減少していた.花粉エキス塗布後の舌下粘膜では, SLIT群においては, MHC class II陽性の DCのリクルートが明らかに抑制されており,逆に CD11b陽性のマクロファージ様細胞の存在が観察された.本マウス花粉症モデルは,SLITの寛容誘導メカニズムやバイオマーカー解析に有効なモデルとなると思われた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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