2012 Fiscal Year Annual Research Report
光触媒分解反応を応用した接着性レジンのディボンディング
Project/Area Number |
22659352
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
澤瀬 隆 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80253681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平 曜輔 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (40226725)
添野 光洋 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50315256)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ディボンディング / 光触媒分解効果 / エッジライト方式 |
Research Abstract |
本研究は合着用セメントの接着力を任意に無力化させるディボンディングを目的とした。二酸化チタンに代表される光触媒半導体材料に紫外線を照射すると、光励起状態を誘導し活性酸素を生じ、その強力な酸化作用で表面に存在する有機質を酸化分解蒸散することが知られている。 しかし、臨床においては被着体・修復物を介しての接着界面への紫外線照射は困難である。そこで本研究では液晶モニターのバックライトに採用されるエッジライト方式の応用を試みた。本研究において成膜される光触媒二酸化チタン膜は透光性を有するため、これをエッジライト方式における導光膜に見立て、横からの照射で光触媒膜全面に紫外線を行き渡らせ、接着界面にて光触媒活性を発揮させようとする方法である。この仮説が有効に機能すれば、セメントラインとして露出する接着断端からの紫外線照射で接着界面に一様に光触媒活性を発揮させることが可能になると考えた。実験では、接着性レジンセメントを用いて、二酸化チタンでコーティングされたシリカと牛歯エナメル質を接着し、24時間後にセメントラインとして露出する接着面断端から紫外線を20分間照射し、引っ張り接着試験を行った。その結果、紫外線照射しなかった試料の接着強さが13.2 MPaであったのに対して、紫外線照射した試料では5.8 MPaと低い値であった。これらの結果を前年度までの研究結果と総合して考えると、上記仮説に基づいたディボンディングシステムの実現性が示唆された。しかし、紫外線の照射時間を短くしようとすれば、より高い出力の紫外線が必要となるため、今後さらなる研究が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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