2010 Fiscal Year Annual Research Report
下顎頭軟骨におけるmicroRNAよる遺伝子発現制御機構の解明
Project/Area Number |
22659376
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高橋 一郎 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (70241643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺尾 文恵 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教 (10510018)
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Keywords | 歯科矯正学 / microRNA / 下顎頭軟骨 / 軟骨細胞分化 / 遺伝子発現制御 |
Research Abstract |
下顎頭軟骨は、長管骨の関節軟骨や成長板軟骨などの一次軟骨とは異なり、二次軟骨として発生し、成長期には関節軟骨および成長板軟骨の両方として機能する。本研究では、世界に先駆けて、下顎頭軟骨の発生、成長発育および加齢にともなうmiRNAの発現の変化をマイクロアレイおよびin situ hybridization法を用いてスクリーニングし、下顎頭軟骨に特異的に発現するmiRNAの遺伝子発現制御機能を、器官培養系とmiRNAの強制発現系を用いて解析することを目的として初年度の検討を行った。 まず、miRNAの成長・加齢に伴う経時的発現パターンの変化をmessenger RNA (mRNA)の発現パターンと比較しながらmiRNA arrayにより検討した。発生・成長期の下顎頭軟骨および一時軟骨よりtotal RNAを採取し、それぞれの軟骨および細胞層に特異的あるいは共通のmiRNAの発現が認められるかを検討した。胎齢14,16,18日齢および生後3週齢のICRマウスより下顎頭軟骨および肩関節の軟骨を採取し、mRNAおよびmiRNAに対するmicro arrayにより、部位特異的および時期特異的なmRNAの発現およびmiRNAの発現を検討した結果、ホメオドメインを含む複数の転写因子や、骨代謝や胎生期のパターン形成に関わる転写因子および成長因子が下顎頭軟骨において著明に発現している可能性が示された。 これらの結果から、下顎頭軟骨と一次軟骨である関節軟骨および成長版軟骨には異なる遺伝子発現制御機構が存在することが示唆された。
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Research Products
(9 results)