2011 Fiscal Year Annual Research Report
国際緊急援助活動における効率的な医療・看護記録の開発
Project/Area Number |
22659392
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
吉水 清 佐賀大学, 医学部, 助教 (40530192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新地 浩一 佐賀大学, 医学部, 教授 (30404164)
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Keywords | 災害医学 / 災害看護 / 国際保健 / 国際看護 / 国際緊急援助 / 医療記録 |
Research Abstract |
【目的】日本の医療チームによる国際緊急援助活動(以下IDRと略記する)が、円滑かつ効果的に実施できるような効率的な診療記録を開発することを目的として研究を実施した。 【方法】IDRに参加した経験があり、専門的な災害医療の知識を持つ医師24名、看護師17名を対象に、IDRにおいて使用する効率的な診療記録の形態について調査し、IDR Medical Record 2008を開発した。その後、この診療記録の問題点や改善すべき事項について、10名のIDRの専門家に、半構造化面接(フローチャートを使用した専門家インタビュー)を実施し、KJ法を用いて分析した。23年度は、IDR Medical Record 2008の評価・検証および診療記録のモデルの提案を行った。 【結果・考察】IDRにおける効率的な診療記録の具備すべき内容・項目、および理想的な条件を整理し、IDR Medical Record 2008を開発、さらに改訂して、新たにIDR Medical Record 2012を開発した。IDRMedicalRecord2008の問題点や改善すべき事項として、診療記録の単純化と効率化・記載後の共有化・媒体と管理のカテゴリーが重要と考えられた。理想的な診療記録の具備すべき記載内容は、住所・氏名・年齢・性別・病名および主要症状・バイタルサインとしての体温、血圧、呼吸数、脈拍数・人体図・処方および処置記載欄・診療年月日の諸項目であり、原則として1名の患者に1枚の紙媒体の診療記録の使用が望ましいと考えられた。 【結論】本研究の成果として、IDRにおける効率的で効果的な診療記録である、IDR Medical Record 2012を開発した。このIDR Medical Record 2012は、Journal of International Healthに掲載予定である。
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Research Products
(1 results)