2012 Fiscal Year Annual Research Report
臓器移植を受ける患者及び家族に対する倫理的関わりモデルの開発
Project/Area Number |
22659405
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
林 優子 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (50284120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷水 名美(太田名美) 大阪医科大学, 看護学部, 助教 (50585495)
習田 明裕 首都大学東京, その他の研究科, 助教 (60315760)
赤澤 千春 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70324689)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 臓器移植看護 / 看護者の倫理的苦悩 / 質的統合法 / レシピエント / ドナー / 家族 |
Research Abstract |
本年度の研究目的は、臓器移植看護の倫理的場面において、看護者の苦悩及びその構造を明らかにし、臓器移植を受ける患者及び家族に対する倫理的関わりモデルを検討することである。 研究参加者10名の面接調査から得られたデータを、質的統合法(KJ法)を用いて全体分析を行った。その結果、「対レシピエント・家族・ドナー・他患者との対応場面での苦悩:立場の異なるドナーとレシピエント、状況の異なる腎移植者と腎透析患者の狭間での関係の取り方の難しさ」「臨床現場での移植導入・受容時の苦悩:移植ありきの医師や家族と準備不足のレシピエント、肯定的になれない病棟とあるべき姿との狭間で鬱屈」「個別レシピエントでの移植選択・推進時の苦悩:レシピエントや家族の移植受入れ能力の評価の不十分さ、ドナー選択の安易さとあるべき姿との狭間でのやりきれなさ」「対移植リスクとレシピエントの態度との対応場面での苦悩:絶対的な成功保証のない経験と違和感を覚えるレシピエントの態度の狭間で移植とケアの思いが委縮」「移植推進に伴う葛藤解消への思い:レシピエント・ドナー・家族に責任を持って関われるサポート体制の整備」「移植推進の原動力の源:レシピエントのQOL改善を目の当たりにした移植の威力の実感」「移植推進の世論形成への思い:正しい情報の発信の必要性と社会の反応への危惧」の7つが明らかになった。次にその結果を基に、倫理的場面における悩みの程度等49項目で構成された4段階によるリッカート法の質問紙を作成した。同意の得られた79施設の看護師218名(回収率38.3%)から回答を得、倫理的場面での悩みに関する因子分析を行った。【移植医療自体の持つあいまいさ】【移植後に生じる疑問】【立場の異なるレシピエントとドナーが存在する困難さ】【レシピエント・家族への不十分なサポート】【価値観の異なり】【看護者としての態度】の6因子が抽出された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)