2012 Fiscal Year Annual Research Report
リクール解釈学からの方法論の開発と出産の生きられた経験の解釈と構造の探究
Project/Area Number |
22659416
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
伊藤 道子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 准教授 (50341681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 功子 東京医科歯科大学, その他の研究科, 教授 (20194102)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 出産 / 生きられた経験 |
Research Abstract |
本研究の目的は、出産経験はどのように意味づけられているのかを出産した女性の生きられた経験として記述することである。平成24年度は、前年度から引き続き方法論を検討するために、リクール解釈学による看護学研究の動向整理およびナラティヴ・アプローチの著書翻訳を行った。また、研究の問いを「出産での満足な経験とは何か」と設定して研究参加者を募集しインタビューを実施した。 MEDLINE、CINAHL、Web of knowledgeを使用し、リクール解釈学を方法論に用いている看護学研究を検索した結果、1989年から2012年まで172件が抽出された。2003年以降に研究数が増加しており、引用されている著書はInterpretation Theory(1976)(邦題『解釈の理論-言述と意味の余剰』、研究者の所在地は北欧諸国が大部分を占めた。 Narrative Methods for the Human Science(Riessman,2008)の第1章Looking Back, Looking Forward、第2章Constructing Narratives for Inquiry、第3章Thematic Analysisを大久保教授、第7章Truths and Cautionsを伊藤が翻訳した。現在、大久保教授が翻訳校正中である。 研究参加への同意が得られた29名にインタビューを実施した。先行研究では不満足な出産の要因として指摘されている緊急帝王切開分娩、無痛分娩、早産を経験した女性も自らの出産経験を語りたいと参加しており、女性が置かれた文脈によって何を意味としてとらえるのか異なることが示唆された。出産という行為の時間経験を、物語る行為として展開するリクールの物語論を用いて分析し投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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