2011 Fiscal Year Annual Research Report
地理情報を利用した地域保健データベースの構築:タイ国の保健活動データを利用して
Project/Area Number |
22659427
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
太田 勝正 名古屋大学, 医学部, 教授 (60194156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 正己 東京家政学院大学, 現代生活学部, 教授 (90295551)
原 正一郎 京都大学, 地域研究統合情報センター, 教授 (50218616)
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Keywords | 国際保健 / 地域保健 / 地理情報システム / データベース / 保健師 / タイ |
Research Abstract |
本科研とは別に進行しているTCNAP(タイコミュニティーネットワーク評価事業)によって収集された住民情報の内の健康にかかわる情報を一つのサンプルとして,収集すべき情報の項目の検討(データベース化の枠組みの検討)を行い,項目とデータ記述書式などを検討した。この結果は,TCNAPプロジェクトにもフィードバックされた。また,実際に住民情報などを収集している現場を訪問し,保健師やヘルスボランティアによる情報収集の実態を把握し,地域保健データセットとして必要な条件を検討するための情報を得た。 前年に実施した調査の成果について,研究対象地域で地域保健のAPN(上級実践看護師)として活躍している保健師や調査に協力してくれたコンケン大学で地域保健を学んでいる大学院生ら約20名を対象とするワークショップを開催して,報告と意見交換を実施した。その中で,今回注目した一次医療における保健師の裁量権に関連して,情報の収集と活用(役所等への報告の有無を指標として)という視点からだけでは,計れない役割力執PNにはあることが強調され,実用的な地域保健データベースの構築のための課題が明らかになった。一方,地理情報システムを活用することにより,帳票の中に記載されるだけの単なるデータから,空間的な広がりの中で,他の情報との関連を含めて意味のある情報に変換できることを参加者に理解してもらうことができ,本研究の意義を再確認することができた。 タイの地域保健は,限られた人数の保健師(APNを含む)とそれを支えるヘルスボランティアによって精力的に展開されており,提供すべきデータベースについて入力が簡単であること,データ処理が簡便であることの重要性を改めて認識することができた。
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Research Products
(4 results)