2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22680017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山下 淳 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30334957)
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Keywords | 水中 / 画像処理 / コンピュータビジョン / 光の伝搬特性 / 光の屈折 / 光の減衰 / 3次元計測 / センシング |
Research Abstract |
光の伝播特性を考慮した水中センシング手法の基礎理論の確立を行った.ここでは,異なる複数の媒質を光が通過する際に発生する「光の屈折による画像の幾何学的歪み」を解決して水中計測原理を構築した.具体的には,歪んだ画像を用いて,正確に観測対象の形状や3次元位置を計測する手法を確立した. まず,(1)広視野カメラを用いた水中センシングの手法を構築した.具体的には,2台の全方位カメラを用いて水中計測を行う手法を構築した.360度の視野を有する全方位カメラは広範囲の映像を同時に取得できる利点があるが,画像に大きな歪みが発生するため,3次元計測に用いることは困難である.そこで,全方位カメラで得た映像の歪みを補正すると同時に,複数媒質環境における光の屈折を考慮し,正確に水中環境の3次元計測を行う手法を構築した. 次に,(2)高速カメラを用いた好視野センシング手法を構築した.水中環境では,気泡などの視野妨害ノイズが空気中よりも多く,環境の誤認識や計測精度の低下を引き起こす.そこで,複数高速高感度カメラで得られる複数視点からの画像を解析することにより,画像中の視野妨害ノイズの位置を自動的に検出し,除去する手法を構築した.更に,高速高感度カメラを用いて取得した動画を解析することにより,モーションブラ―等の影響を受けずにノイズの動きを正確に検出し,ノイズを検出・除去する手法を構築した. 上記の手法を確立することにより,水中環境においても空気中と同じように画像センシングを行うことが可能な枠組みを新たに構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度に計画していた内容に対しておおむね達成できたため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,平成23年度に構築した手法を発展させ,より高精度かつロバストに水中センシングを行う手法を確立する.
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Research Products
(14 results)