2012 Fiscal Year Annual Research Report
低騒音自動車の接近報知音デザインに関する多角的研究
Project/Area Number |
22680019
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山内 勝也 長崎大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10380718)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | サウンドデザイン / 低騒音自動車 / 心理音響実験 / 音量 / 環境騒音レベル |
Research Abstract |
低騒音自動車(EV, 電気自動車; HEV, ハイブリッド自動車など)の接近報知音をデザイン,またその国際基準を設計するための基礎的知見を構築するため,音響工学,心理音響学,環境音響学などの多角的な視点からの検討を実施した。 接近報知装置の必要性や,実際に使用された場合に生じうる課題などを調査するため,日本とドイツでアンケート調査を実施した。本調査によって,走行音がマスクされないような静かな環境を整備するという本質的かつ長期的な視野を持った上で,情報源として最適に機能する自動車走行音デザインのための知見獲得が重要であることを示した。 その上で,車両の存在や挙動を知らせるための情報源として接近報知音を設計する場合, 都市の音環境下で,それが機能するためにどの程度の音量が求められるかを解明する必要がある。本研究課題ではH23年度までに,一連の音量評価実験によって接近報知音に求められる音量を検討し,環境音下での最適聴取音量が環境騒音レベル(LAeq)と同程度であること,接近報知音の音質等による影響があること,日独でその音量に差は見られないことなどを示している。さらに,幅広い年齢層の被験者(19~74歳)を対象として,高齢被験者群では環境騒音下でより大きな音量を必要とし,報知音の周波数特性・時間特性によってはガイドラインで推奨される音量では検知されない危険性を示した。 また,情報源として最適に機能し,なおかつ運転者にとっても快適で魅力的な自動車走行音デザインの可能性を探るため,走行音の音高変化と加速感の関係を検討する実験を実施した。走行音の音高変化幅のみならず変化周波数帯域によっても加速感印象に影響があることを示し, 従来のエンジン音の模倣ではなく,全く新しい運転体験を創造できる可能性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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