2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22680037
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
須藤 亮 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (20407141)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 生物・生体工学 / マイクロ・ナノデバイス / 細胞・組織 |
Research Abstract |
本研究では、ティッシュエンジニアリングの重要な課題である「毛細血管を含む三次元複合組織の再生」を実現するために生体外で再生した複数の組織を融合させる新しい研究手法を提案している。具体的には、マイクロ流体デバイスによって細胞外環境の間質流および細胞配置を時間的・空間的に制御した環境下で、多細胞のダイナミクス(細胞接着・遊走・走化性・形態形成)を最適化し、三次元複合肝組織に毛細血管を導入する(血管化)ことを目的とする。さらに、工学を基盤とした複合臓器再生のための新しい構成論的手法として展開するための研究基盤を確立することを目的とした。 本年度は、マイクロ流体デバイスを用いて間質流を制御し、細胞の配置や形態形成を時間的・空間的に制御することで、細胞群が組織化し、血管化するために最適な条件を検討した。具体的には、以下の研究成果を得た。 1.昨年度に改良した新しいデザインのマイクロ流体デバイスを用いて肝細胞と血管内皮細胞の共培養を行い、共培養のプロセスを明らかにした。 2.昨年度までに得られた実験成果から、血管内皮細胞との共培養プロセスを時間的に制御することが肝細胞組織の血管化を行う際に重要であることを見出し、新しく作成したマイクロ流体デバイスで血管内皮細胞および肝細胞の播種時期をコントロールすることで三次元肝組織の血管化が実現しうる知見を得た。 3.マイクロ流体デバイスでの微小培養環境を検討するため、生体内における血管化プロセスの検討を行い、血管密度が重要なパラメーターであることを見出した。 4.肝組織の血管化を行う際に、毛細血管網を安定化させることが重要であるとの考えに至り、間葉系幹細胞と血管内皮細胞の共培養を行うことでマイクロ流体デバイスにおいて毛細血管網を長期間維持する微小培養環境を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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