2011 Fiscal Year Annual Research Report
MRI環境下高精度画像診断・治療支援プラットフォームの開発
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22680043
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
正宗 賢 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 准教授 (00280933)
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Keywords | 生体医工学 / コンピュータ外科 / 拡張現実感 / ナビゲーション / MRI / 機械要素 / 手術工程 / タブレットPC |
Research Abstract |
本年度は,昨年度の成果を元に以下に列挙する研究を進め下記の成果を得た. (1)MRI下局所アンテナ搭載精密ロボットの改良および高精度局所MRI撮像技術との連動システムの構築のため,完全非磁性・非金属材料によるMRI対応精密位置決めロボットの改良を行った.また,局所コイルの製作を試みたが,保有するMRIに対する最適化調整が困難であり時間を費やしたが,本年度末になりようやく十分な高信号の画像撮影に成功した.今後,コイルの性能評価および3自由度ロボットへの実装・検討評価を行う. (2)拡張現実感によるナビゲーションシステムの実験評価では,単眼のナビゲーションシステムとして,タブレットPCを用いた拡張現実感システムの開発を行った.位置合わせ手法として三次元位置計測装置を利用したものでは臨床使用可能な装置改良を行った.また,特別な三次元位置計測装置を必要としないマーカレスでのナビゲーションシステムの画像処理・計算アルゴリズムを開発した.画像更新速度最大15Hzであり,医師による追従動作評価を行った. (3)手術工程把握の詳細の決定および,それぞれの要素技術の試作評価を行うため,臨床ターゲットの工程のより詳細なモデル化調査を行った.また,(1),(2)のシステムに組み込む検討を行った.また,MRI環境下治療支援のための局所部位へのアクセスを可能とする非磁性外套管の開発も 以上により,高精度画像診断・治療支援を行えるプラットフォームの基盤技術の試作評価体制が整う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
局所アンテナコイルの開発が遅れたものの,高解像度画像撮影の目処が立ったことから,おおむね順調であると言える.最終年度に向けて十分な成果が出ている.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度として,各基盤技術要素について研究を進めると同時に,組合せ開発を行い評価実験を行う.手術工程については汎用的な評価を行うことは困難であり,対象症例を限局的にすることとして進める.
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