2010 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄損傷後の歩行機能再獲得のための神経リハビリテーション方法の開発
Project/Area Number |
22680045
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Research Institution | National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
河島 則天 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所・運動機能系障害研究部, 研究員 (30392195)
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Keywords | 脊髄損傷 / 歩行 / リハビリテーション / 神経可塑性 |
Research Abstract |
本研究では、近年盛んに行われている中枢神経再生に関する研究成果に呼応して、その後の歩行機能再獲得を円滑に実現するための効果的なリハビリテーション方法を開発することを目指す。具体的には、脊髄損傷後の歩行機能獲得のkey wordとして歩行運動の発現に貢献すると目される脊髄中枢パターン発生器(CPG)の性質に着目、脊髄CPGの性質についての神経生理学的研究を行うと共に、その活動を励起させる手段を検索し、新たなコンセプトに基づく神経リハビリテーション方法を提案する。本研究の目的は脊髄損傷によって歩行機能障害を有する患者に対し、脊髄CPGの活動を励起する適切な神経入力を与えることによりuse-dependent plasticityを促し、合目的的に歩行機能回復を実現する神経リハビリテーション方法を考案することである。 【22年度の研究成果】 22年度は脊髄CPGの特性についての基礎的検討および脊髄CPGの活動を励起するための効果的な方法の検索を行った。具体的には、左右の下肢間および上肢-下肢間を跨ぐ脊髄神経回路の特定とその機能的意義、さらに体肢協調運動時における高位中枢の活動と上記の脊髄神経回路との連関について検討した。動力歩行装置による受動的歩行運動中に脊髄損傷者の麻痺下肢に発現する歩行様筋活動は、上肢動作の印可や付加的な随意神経指令によって合目的的に調節されることが明らかになった。これらの研究成果は、脊髄損傷後の歩行機能回復のkey wordとなる脊髄CPGの性質についての重要な情報を与え得るものであり、本研究の中核となる貴重な知見である。また、脊髄不全損傷者に対する歩行リハビリテーションの有効性に関する縦断的研究を開始し、22年度中に3名の実験を終了した。
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Research Products
(2 results)