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2012 Fiscal Year Annual Research Report

DNA損傷時における細胞死誘導に関わる新たな分子機構の解明

Research Project

Project/Area Number 22681006
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

酒井 恒  神戸大学, 自然科学系先端融合研究環バイオシグナル研究センター, 助教 (70526251)

Project Period (FY) 2010-04-01 – 2013-03-31
Keywordsアポトーシス / ファンコニ貧血 / DNA損傷応答 / FANCD2
Research Abstract

研究代表者は前年度までにファンコニ貧血症の原因遺伝子産物の一つであるFANCD2が、重度のDNA損傷ストレスに応答してカスパーゼ3依存的に切断されることを見出し、最終的に合計4箇所の切断部位を同定するに至った。また、同定した部位の全てに突然変異を導入する事によって、カスパーゼによる切断に対して抵抗性を示す「非切断型FANCD2」を作成し、これを安定発現する細胞株をFANCD2欠損細胞を用いて樹立した。その細胞を用いてDNA損傷ストレスに対する応答を解析したところ、非切断型FANCD2を発現する細胞は4箇所の変異を持つにも関わらず、野生型FANCD2を発現する細胞と同程度のDNA損傷ストレス抵抗性を示す事が見出された。つまり、アポトーシスの下流で機能するカスパーゼ3によるFANCD2切断を阻害しても、DNA損傷修復に関しては大きな影響を及ぼさないと考えられる。一方、外因性DNA損傷ストレスの非存在下でのアポトーシス誘導に対する応答を解析するため、TNFαとシクロヘキシミド処理によりアポトーシスの上流で機能するカスパーゼ8を活性化させアポトーシス誘導を行った。その結果、野生型FANCD2を発現する細胞のみが有意にアポトーシス抵抗性を示すことが見出された。今回用いたアポトーシス誘導系がカスパーゼ8の活性化によることから、非切断型FANCD2発現細胞が親株のFANCD2欠損細胞と同程度の高いアポトーシス感受性を示したのは、導入された変異によって野生型FANCD2が有するアポトーシス誘導の上流において働く何らかの機能が失われたためと推察される。これらの結果は、これまでFANCD2の機能として一般的に提唱されているDNA鎖間損傷応答とは独立した「負のアポトーシス制御機能」の存在の可能性を示唆するものである。これらの結果は、これまで他に報告がなく大変興味深い研究成果と言える。

Current Status of Research Progress
Reason

24年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • Research Products

    (4 results)

All 2012 Other

All Presentation (3 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] FANCD2タンパク質はアポトーシスを抑制的に制御する2012

    • Author(s)
      酒井 恒
    • Organizer
      第30回染色体ワークショップ・第11回核ダイナミクス研究会
    • Place of Presentation
      淡路島
    • Year and Date
      20121219-20121221
  • [Presentation] A novel function of FANCD2 protein in apoptosis signaling2012

    • Author(s)
      酒井 恒
    • Organizer
      第35回日本分子生物学会年会
    • Place of Presentation
      福岡
    • Year and Date
      20121211-20121214
  • [Presentation] Genotoxic stress induces caspase-mediated cleavage of the FANCD2 protein2012

    • Author(s)
      酒井 恒
    • Organizer
      第8回国際3Rシンポジウム
    • Place of Presentation
      淡路島
    • Year and Date
      20121125-20121128
  • [Remarks] 神戸大学自然科学系先端融合研究環バイオシグナル研究センター 菅澤研究室

    • URL

      http://www.research.kobe-u.ac.jp/brce-sugasawa/index.html

URL: 

Published: 2014-07-24  

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