2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22681019
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
津田 行子 東京大学, 生産技術研究所, 特任講師 (00533663)
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Keywords | マイクロナノデバイス / 生体工学 / 再生医学 |
Research Abstract |
本研究では、申請者がこれまでに発案した均一直径細胞ビーズによる組織構築法とマイクロデバイス作製技術を利用して、三次元組織の構築および血管網をもった再構成組織を作り出すことである。本年度は、組織構成ユニットとして扱う細胞ビーズによる組織構築法の基盤要素技術の確立とその有効性について検証した。直径100マイクロメートルのコラーゲンビーズに線維芽細胞を播種して作製した細胞ビーズで作製した組織では、立体組織形成後30時間で内部にネクローシスを確認した。一方で、ビーズの大きさを300マイクロメートルにした場合では、立体組織形成後120時間経過しても内部にネクローシスは観察されず、長期に培養しうることが判明した。つまり、細胞ビーズ内のコラーゲンビーズの大きさを可変することで、三次元組織中の細胞密度を精密に制御し、細胞の成長スピードに合わせて組織構築が可能であることを示した。また、複数種の細胞ビーズの組み合わせにより、より生体に近い機能をもった組織の構築と、数百マイクロオーダーの階層的組織構造の実現および毛細血管網を持った三次元組織を構築できることを実証した。さらに、自動ディスペンサを導入して、細胞ビーズによる三次元立体組織構築の自動化技術を構築した。以上の成果の一部を、国際学会microTAS、学術雑誌Advanced Materials誌にて発表した。本技術が達成できれば,生体と同等の機能を示す組織を再生でき,移植医療および,薬物動態検査,癌組織における血管新生研究への利用など再生医療、細胞生物学研究への展開が期待できる。
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[Presentation] 「肝臓」をつくる2010
Author(s)
青柳星見, 松永行子, 松井等, 大久保有希, 竹内昌治
Organizer
細胞を創る研究会3.0
Place of Presentation
東京(東京大学、生産技術研究所)
Year and Date
2010-11-12
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