2011 Fiscal Year Annual Research Report
アジア巨大都市の大気環境改善と風力エネルギー有効利用のための局所風況予測技術開発
Project/Area Number |
22681023
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内田 孝紀 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (90325481)
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Keywords | 風環境 / 大気拡散 / 数値シミュレーション / 風力エネルギー / 地理情報システム |
Research Abstract |
本研究では,下記の研究開発を実施した、 1)「地形および市街地形状デジタルデータの整備と構築」 一般的に入手可能な既存の3次元デジタルデータを取り込む手法をGIS技術と相互連携することにより開発した.同時に,各種衛星データの活用を検討した. 2)「研究シーズであるCFD技術(RIAM-COMPACT^[○!R])の高精度化とさらなる改良」 種々の大気安定度へ適用可能とした.流入気流条件,境界条件,地面境界条件などの精緻化を行った.PC1台での作業を念頭に,最適な計算コードのチューニングを施し,GPGPUやマルチコア対応の計算コードを試作し,計算時間の短縮化に成功した.改良を加えた新しい計算上ソルバーは,上記の実在都市や実在地形データを活用した計算上に適用し,地形や地物の影響を強く受けた局所的な風況のシミュレーションに成功した. 3)「新しい可視化技術の開発」 Google Earth上に,流体シミュレーション(CFD)から出力される各計算値に緯度・経度などの位置情報を付加させ,一義的に決まる場所に即座に重ね合わせることに成功した.これにより膨大な数値データの羅列を視覚的に分かり易い形で表示することに成功した. 4)「具体的なサイトの大規模計算の試み」 福岡市街地を対象とした大規模計算(風環境予測)を試みた.得られた結果から,本研究開発で提案する一連の作業工程を検証するとともに,種々のスケールの建物や地形が複合する状況を再現することに成功した.また,空気との比重を考慮可能な大気汚染物質の移流・拡散予測手法の検討を行い,実在市街地への適用を図った.山岳地域の風力発電導入に関するマイクロサイティング手法の高精度化を試みた.
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Research Products
(4 results)