2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22683003
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
福原 裕二 島根県立大学, 総合政策学部, 准教授 (30382360)
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Keywords | 国際関係史 / 竹島/独島 / 日本海/東海 / 日韓関係 / 地域研究 / 地域学 / 政治学 / 第三の視角 |
Research Abstract |
本研究課題は、(1)従来研究成果の新資料による再検証と空白の穴埋めによる日韓両国政府・関係自治体の竹島に対する取り組みの史的解明と、(2)地域・人々と竹島との関係性、認識に深く密接する李承晩ラインの宣布による拿捕、近現代欝陵島漁業の実態解明という新研究の展開の大きく二つの実証研究、さらにこれらの研究蓄積に日ソ(ロ)、韓ソ(ロ)間の漁業秩序形成史とその過程における緊張・協力関係の分析を加味して日本海の共同利用の可能性を展望するという目的を有する。 その初年度である平成22年度は、第一に、島根県所蔵竹島関連簿冊(33点)の分析により、関係自治体の戦後における竹島に対する取り組みの史的解明を進め、論考にまとめた。第二に、既収集資料の分析に予備的な現地調査による知見を加味し、近代初頭の欝陵島社会の実態解明を行い、これを論考にまとめるとともに、関連国際フォーラムで研究報告を行った。第三に、対象時期の欝陵島社会史関連の統計を作成・整理し、公表した。第四に、韓国での資料発掘により、欝陵島にまつわる朝鮮総督府公文書及び李承晩ライン関連の韓国政府公文書を新たに入手した。第五に、日ソ(ロ)、韓ソ(ロ)間の漁業秩序形成とその過程における領土問題との交錯状況をまとめた研究報告を学内で開催された日ロ研究者間によるワークショップで行った(この成果は、ロシア海洋大学出版会より平成23年度中に刊行予定である)。概ね以上の成果が挙げられる。
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Research Products
(6 results)