2012 Fiscal Year Annual Research Report
通常学級のLD等へ科学的根拠のある指導提供をめざした多層指導モデル汎用化の構築
Project/Area Number |
22683015
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Research Institution | 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 |
Principal Investigator |
海津 亜希子 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 教育支援部, 主任研究員 (00342957)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 学習のつまずき / アセスメント / 科学的根拠 / 多層指導モデル / 教育心理学 |
Research Abstract |
本研究では,先行研究において開発を遂げた多層指導モデルMultilayer Instruction Model(MIM;海津他, 2008)をいかに多くの子ども,教師,学校,地域へと広げていくかに焦点をおいた。これまで一部の学年,教科においては,一定の効果が認められ,モデル自体の有用性は窺えたものの,教育現場からの一部のニーズへの対応に留まり,課題が残されたからであった。 そこで,よりMIMの効果を広く普及するため「①広範囲な地域(市内全域等)でのMIMの導入という形での汎用化」,「②従来のMultilayer Instruction Model-Progress Monitoring(MIM-PM;海津他,2008)を使い,他学年での学習のつまずきの早期把握・支援へという形での汎用化,および異教科,異単元でのMIMの導入という形での汎用化」をめざした。 ①については,市内全小学校でMIMを実施した。「一地域」での実践ではあったが,異なる諸条件を有する学校の集合体において,焦点とした「国語科の読み」の得点,子どもの「読み」に対する見解,教師の指導への姿勢の面で効果がみられた。 ②については,MIM-PMという読みの流暢性に関するアセスメント(小学校1,2年生を対象に標準化された検査)の他学年への適用を行った結果,このような通常の学級で簡便に実施し得るアセスメントが,個人の有する学習面(読み)の特性の一端を反映する様子が窺え,つまずきの早期把握,早期支援を実現し得るツールとしての可能性が確かめられた。 異教科,異単元でのMIMの導入では,「助詞」「繰り上がり」「九九」「ローマ字」等,他の単元や教科等でつまずきを示す子どもへの対応をめざし,理論(「アセスメント」と「指導法」)と実践をまとめた。ただしこれらは事例研究に留まった。汎用化については次期研究への課題として残された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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