2013 Fiscal Year Annual Research Report
低温フォトニックアシスト常伝導空洞による高電界・高Qを兼ね備えた新領域電子加速管
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22684010
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
吉田 光宏 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 准教授 (60391710)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 加速器 / フォトニック |
Research Abstract |
本研究の目的は、電子線形加速器で超伝導空洞と代替可能な高いQ値と常伝導の高電界を合わせ持つ、液体窒素温度で低損失な誘電体フォトニック構造を用いた加速空洞の実証である。フォトニック構造は構造周期で決まる周波数帯のみにバンドギャップが存在し、電磁波を閉じ込める事ができる。フォトニック構造は誘電体によって形成されるが、誘電損失は低温で非常に小さくなる事が知られており、誘電体でフォトニック構造を作れば、非常に高いQ値の加速空洞が構成できる。さらに電界強度についても誘電体には超伝導におけるクエンチのような原理的な限界が存在しない。 研究期間内に明らかにする課題としては、低損失誘電体の材質の検討、フォトニック構造の形成方法、フォトニック構造の配置、単空洞での高電界試験を行い、このフォトニックアシスト常伝導加速空洞が超伝導空洞と代替可能で、さらに常伝導加速管並みの非常に高い電界が得られる事を実証する事が目的である。 高純度アルミナを、開発した冷却試験チェンバーを用いて、Q値測定を行い、低温でQ値が上昇する事が確認できた。Q値測定にはギャラリーモードという誘電体の全反射を利用した高次モードによる測定を用いた。これにより、市販のアルミナより低い損失が得られ、アンモニウムドーソナイトの焼結によって得られるアルミナが非常に高純度で、本研究に必要な十分な低い損失が得られる事が分かった。 その後、高純度マグネシアに材質を変更した所、高純度アルミナ以上に高いQ値が得られるようになり、さらにもう一つ特徴的な事として、常温ですら当初想定していたQ値に近い値が得られる事がわかった。 さらに多セルの空洞についても電磁波計算等を進め、設計を簡略化した。また高電力試験等を行ってきた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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