2012 Fiscal Year Annual Research Report
高温高圧下弾性波速度測定による下部マントルの鉱物学的モデル構築と不均質構造の解明
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22684028
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
村上 元彦 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (50401542)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 下部マントルの鉱物学 |
Research Abstract |
大型放射光施設SPring-8にて導入した超高圧力条件下での弾性波速度測定装置にレーザー加熱装置を組み込み、高温高圧条件での測定を可能にした(Murakami et al. 2009 PEPI)。また、この装置を用いてMgOの最下部マントル圧力条件までの横波速度を決定し、下部マントルの鉱物学モデルに強い制約を与えた(Murakami et al. 2009 EPSL)。また導入したレーザー加熱装置を用いて、世界で初めて下部マントル圧力条件下での固体(氷)及び液体状態でのH2Oの弾性波速度測定に成功した(Asahara et al. 2010a EPSL, Asahara et al. 2010b EPSL)。さらに本装置を用いて(Mg,Fe)O及びアルミを含有するケイ酸塩ペロブスカイト相の最下部マントル圧力条件の横波速度測定、及びMgO, MgSiO3ペロブスカイト相の高温高圧条件での弾性波速度測定に成功し、下部マントルの鉱物学的モデルの検討を行った(Murakami et al. 2012 Nature)。また、イリノイ大学のBass教授との共同研究によって、ブリルアン散乱法を用いてケイ酸塩ガラスの超高圧力条件での弾性波速度測定を行い、SiO2(Murakami & Bass, 2010 PRL)及びMgSiO3ガラス(Murakami & Bass, 2011 PNAS)において200GPaを超える圧力条件での横波速度測定に成功した。本結果では、100GPaを超えるような条件で、ガラスの超高密度化を示唆するような構造変化とみられる異常な速度上昇が起こること発見した。本実験結果は静的圧力条件下での弾性波速度測定における世界最高圧力記録でもある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)