2012 Fiscal Year Annual Research Report
発散磁場配位中ダブルレイヤーイオン加速の制御と大出力化
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22684031
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
高橋 和貴 岩手大学, 工学部, 助教 (80451491)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | プラズマ・核融合 / 電気推進 / イオン加速 / ダブルレイヤー / 磁気ノズル / ヘリコンプラズマ |
Research Abstract |
最終年度である平成24年度は,前年度まで確立したプラズマ生成,イオン加速を無電極で実現可能なヘリコンプラズマ源を推力計測装置に接続し,ヘリコンプラズマスラスターによって得られる推力の直接計測を行った.その結果,当初の測定では最大2.5mNであったが,研究終了時にはパラメータサーベイおよびプラズマ源の改良・調整を行うことで,最大10mN程度の推力が得られることが明らかになった. また推力の発生機構解明につながる研究へと展開するために,プラズマパラメータの詳細計測および磁気ノズルによって得られる推力とプラズマ生成部のモーメントの独立計測を行ったところ,プラズマ生成部の電子圧力が無電流ダブルレイヤーを介してイオンのダイナミックモーメントへと変換されていることを示し,さらに電子反磁性ドリフト電流と半径方向磁場に起因するローレンツ力によって磁気ノズル部において推力が増加している可能性を実験的・理論的に示すことに成功した. また広範なパラメータ領域でヘリコンプラズマスラスターに関する実験を行うために,寄生放電の抑制が可能な高周波アンテナの開発を行い,プラズマ源が容器内部に入った状態においても安定したプラズマ生成に成功した. 一方で永久磁石を用いた磁気ノズル搭載型ヘリコンプラズマスラスターの設計・制作を行い,ソレノイドコイルを用いたスラスターと同等もしくはそれ以上の性能が得られる可能性を示した.今回の一連の研究で推力の計測結果から見積もった比推力が,最大で2500~3000秒程度になることが明らかになった.この値は他の電気推進方式に比べて,無電極であるという利点を考慮すると遜色ない値であると考えられるが,今後の性能改善が重要な課題である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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