2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規蛍光強度増大型プローブによる細胞内蛋白質標識法の開発
Project/Area Number |
22685016
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堀 雄一郎 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00444563)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | タグ蛋白質 / 発蛍光プローブ / 無洗浄イメージング / PYPタグ |
Research Abstract |
タグ蛋白質とその特異的蛍光プローブを利用した蛋白質標識技術は、蛍光蛋白質に代わる手法として近年注目を集めている。報告者は、PYPタグとその蛍光標識プローブを用いて蛋白質をイメージングする方法の開発を行ってきた。これまでの研究で、PYPタグと結合することで、非蛍光性から蛍光性へと変化する「発蛍光プローブ」を開発し、細胞洗浄操作なしで細胞膜蛋白質を可視化することに成功してきた。一方、プローブが膜非透過性であるために、細胞内蛋白質をイメージングすることはできなかった。そこで、本研究では、膜透過性の発蛍光プローブを開発し、細胞内蛋白質を無洗浄で生細胞イメージングすることを目的とした。 まず、既存のPYPタグリガンドの構造類似性に着目し、環境応答性蛍光色素であるジメチルアミノクマリン誘導体(TMBDMA)がPYPタグに結合し、それと同時に蛍光強度を増大させると考えた。TMBDMAは、遊離の状態では極性の高い水中にあるため蛍光強度が低下し、疎水性環境にあるPYPタグ内部に結合すると蛍光強度を上昇させると仮説を立てた。各種解析の結果から、TMBDMAは、遊離状態では蛍光強度が低く、PYPタグとの結合に伴い蛍光強度を上昇させる発蛍光プローブであることが示された。更に、PYPタグを細胞内に発現さ、プローブを添加後、洗浄操作を行わずに蛍光観察を行ったところ、細胞内から特異的に蛍光が観測された。また、数分の標識時間で蛍光観測が可能であった。この結果から、本プローブは、膜透過性であり、細胞内で特異的かつ短時間でPYPタグを標識することが明らかとなった。更に、本技術を応用することで、メチル化DNA結合ドメインの局在の可視化とDNAメチル化の検出に成功した。本技術は、洗浄操作無しで高いS/N比、短い標識時間で蛋白質をイメージングできる手法であり、今後の生命科学研究への応用が期待される。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)
-
[Journal Article] Development of Fluorogenic Probes for Quick No-Wash Live-Cell Imaging of Intracellular Proteins2013
Author(s)
Hori, Y., Norinobu, T., Sato, M., Arita, K., Shirakawa, M., Kikuchi, K.
-
Journal Title
J. Am. Chem. Soc.
Volume: 135
Pages: 12360-12365
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-