2011 Fiscal Year Annual Research Report
時空間機能を有する高分子微粒子を用いた次世代先端材料に関する研究
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22685024
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
鈴木 大介 信州大学, ファイバーナノテク国際若手研究者育成拠点, 助教 (90547019)
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Keywords | 高分子微粒子 / コロイド / 高分子ゲル / 時空間構造 / フォトニック結晶 / バイオミメティック / 微粒子集積 |
Research Abstract |
昨年度までに合成した、自律駆動型高分子微粒子に関し、各種散乱法(特に動的光散乱法)により、構造の精密解析および体積振動の測定を詳細に行ってきた。これまでに、分光光度計を中心とした時空間制御に関する検討を行ってきたが、多角的な評価を行うために、微粒子分散液のレオロジー観点からの検討を行った。まず、回転粘度計を用い、自律駆動型高分子微粒子の体積振動によって変化する微粒子分散液の粘度挙動を精査した。また、昨年度に引き続き、動的光散乱測定装置を用い、体積振動時の粒子径の経時変化の検討を行った。定量的な粒子径変化のデータを得ることで、微粒子分散液のレオロジー挙動との関連について調べた。 以上の基礎的知見をもとに、フォトニック結晶および自律駆動ポンプに関する検討を行った。前者は、昨年度に引き続き、体積振動を活用したフォトニック多結晶体の作製に関する試みを行った。大粒子径自律駆動型ゲル微粒子を用い、サーマルアニーリング法を用いて3次元フォトニック多結晶を得た。続いて、構造を精密に制御した微粒子を適用し、完全単結晶体の実現に向けた、ゲル微粒子の多分散度との関係を明らかにした。後者に関しては、微粒子集積体の構造(微粒子ネットワークの構造)とポンプの機能の関係を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
開発したゲル微粒子の基礎的な知見は深まり、そして、その結果を生かした各種新材料の創製にスムースに移行できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
時空間機能の源である化学振動反応の条件の制約が、新材料の評価を行う上でネックとなるケースがみられる。そのため、化学振動反応自体の詳細検討を合わせて行う必要があると考えている。
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Research Products
(11 results)