2012 Fiscal Year Annual Research Report
強磁性合金上へのシリコンゲルマニウム単結晶成長と縦型スピン素子への応用
Project/Area Number |
22686003
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
浜屋 宏平 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 准教授 (90401281)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | スピントロニクス |
Research Abstract |
本研究は、これまで誰も実現していない『強磁性合金上への高品質SiGeエピタキシャル成長』を実現し、強磁性金属/半導体/強磁性金属という縦型構造からなる全単結晶スピントランジスタを作製するための要素技術を開発することを目的としている。これまで,Fe3Si最表面をSi単一原子面になるよう人工的に制御する工夫を施し, Fe3Si最表面をターミネーションすることで,Fe3Si上にGe薄膜を高品質に二次元エピタキシャル成長することに成功している.金属上に半導体薄膜を高品質成長しうることを明らかにした極めて独創性の高い研究成果であり,今後,「縦型スピンMOSFET構造」の実現を期待させるものである.今年度は,縦型素子における電気伝導の評価を行い,縦型電子デバイスとしての可能性を検討した.電子線描画装置を利用して,上記のGe薄膜/ Fe3Si電極縦型構造において,Geに対するオーミック電極であるアルミニウムを蒸着し,Al/Ge/Fe3Si構造とした.室温でI-V特性を測定した結果,TEM観察で既に良好なGe/Fe3Si界面が得られている試料から,トンネル伝導に由来する非線形性の強いI-V特性が得られた.つまり,Ge/Fe3Si界面の伝導がショットキートンネル伝導となっている可能性を示唆するものである.我々は既に,原子レベルで高品質なFe3Si/p-Ge基板の縦型伝導を測定し,明瞭なショットキー伝導を確認している.これは,極めて高品質の金属/Ge界面では,フェルミ準位ピニングの効果が抑制されるということの発見である.今回のGe/Fe3Si構造においても,同様の特性に近いものが得られており,極めて高品質のp-Ge薄膜が得られている可能性を強く示唆するものである.今後,縦型MOSFET構造の伝導チャネルとして利用できる日も近い.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|