2010 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド駆動機構を用いた超精密2自由度回転テーブルシステム
Project/Area Number |
22686016
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉岡 勇人 東京工業大学, 精密工学研究所, 准教授 (90361758)
|
Keywords | ハイブリッド駆動 / 空気圧アクチュエータ / 電磁アクチュエータ / 回転テーブル / 超精密位置決め / 空気静圧軸受 |
Research Abstract |
本研究は超精密2自由度回転テーブルシステムの実現を目的として,平成22年度は主に1自由度回転テーブルシステムの構築について研究を実施した.その結果以下の成果が得られた. (1)案内要素,駆動要素,制御システム,構造配置など対して,力学的・熱的な誤差の要因について抽出し,その影響について検討することで構造の最適化を行った.その結果,従来のトラニオン構造と比較して,設置面積に対するテーブル利用面積の比率が大きなトップテーブル形傾斜テーブル構造を提案した. (2)特性が異なる複数のアクチュエータを組み合わせるハイブリッド駆動機構について,その組み合わせについて検討を行い,ベーンモータの構造を適用した空気圧アクチュエータ,ボイスコイルモータ原理を適用した電磁アクチュエータの組み合わせとすることで,得失の相互補完が可能となり回転テーブル駆動機構として優れた特性を有することを確認した. (3)実際にハイブリッド駆動機構を組込んだ1自由度回転テーブルシステムを試作した.具体的には空気静圧軸受,非接触ハイブリッド駆動機構の構造について詳細設計を行い,テーブル面270mm×120mmのシステムを構築した. (4)構築したシステムに対して駆動実験を用いて基本特性評価を行った結果,1万分の1度以下の角度分解能で安定して負荷を支持可能なことを明らかにした. 以上の成果を基に次年度は最終的な目的である超精密2自由度回転テーブルシステムの実現を行う.
|