2012 Fiscal Year Annual Research Report
10nmオーダすきまでの流体潤滑性能に及ぼす添加剤吸着層の影響
Project/Area Number |
22686019
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
平山 朋子 同志社大学, 理工学部, 准教授 (00340505)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | トライボロジー / 流体潤滑 / ナノすきま / レオロジー / 添加剤 |
Research Abstract |
境界潤滑状態においては、表面突起間で生じる真実接触部での潤滑油・添加剤の挙動がその摩擦特性を大きく支配することは周知の事実である。しかしながら、近年、しゅう動部材の加工精度の向上に伴って非真実接触部における二面間のすきまも狭くなる傾向にあり、非真実接触部での潤滑特性の影響が相対的に大きくなっていることが指摘されている。これらの背景を踏まえ、本研究では10nm~100nmのメゾすきま領域に焦点を当て、固液界面の状態が流体潤滑性能に及ぼす影響を詳細に調べることを目的とした。特に、本研究では固液界面における添加剤吸着層の存在に着目し、その存在がメゾすきま領域での流体潤滑特性にどのような影響を及ぼすかを定量的に調査することとした。一般的なしゅう動速度条件下において、10~100nmのすきまで二平板を保持するには、動圧発生機構を利用すること以外では極めて困難である。よって、本研究では、フェムト秒レーザによる表面へのナノテクスチャリング加工を施した平板を用い、動圧発生に伴う自動すきま調整機構を有する平板-平板型摩擦試験機を開発した。それを用いて、メゾすきま領域での二面間の流体潤滑挙動を実験的に調べたところ、潤滑油に油性剤を混入して摩擦を繰り返した後にストライベック曲線を描くと、低速時の摩擦係数が理論曲線より大幅に下回ることが分かった。これより、油性剤が含まれた潤滑油を用いると、界面あるいは油性剤層の内部でせん断すべりが生じ、摩擦係数を大幅に低減し得ることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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