2011 Fiscal Year Annual Research Report
レオロジー測定、数値流体力学、化学分子計測の統合解析による高分子液体反応流の研究
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22686020
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
長津 雄一郎 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (60372538)
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Keywords | 反応流 / 高分子液体 / レオロジー / 数値流体力学 / 化学分子計測 / Viscous fingering / ゲル / 反応速度測定 |
Research Abstract |
本年度は、(A)高分子液体を用いた、反応による粘度変化を伴う液相反応流の更なる系統的実験およびCFDによるその反応性高分子液体力学の解明、(B)実験によるゲル生成反応を伴う高分子液体反応流における、ゲルの性質とそれが反応流場に及ぼす影響の解明、(C)化学分子計測による高分子液体反応流における非定常現象の解明、を同時進行で行った。研究(A)では、以前"申請者らが実験的に明らかにした、瞬間反応により粘度の増加もしくは減少するVFを数値計算により検討し、実験結果と同様な結果が得られた。また実験研究で提案した、瞬間反応による粘度変化がVFパターンに及ぼす影響を説明しうる物理モデルの妥当性を、数値計算により示した。これらの結果はPhysicsofFluidsに掲載された。また化学反応による粘度変化に溶離引き起こされるVFの実験研究を成功させ、この結果はPhysicalReviewEに掲載された。研究(B)では、前年度導入したダブルウォールリング界面レオロジーシステムにより、液液反応界面に形成されるゲルの粘弾性特性の測定を遂行し、複数の、異なるゲルの性質を定量的に評価することに成功し、これと反応流実験の結果との相関性に関する研究行い.良好な結果を得た。研究(C)に関しても、その本質となる現象の一端はとらえているがまだまだ系統的な実験が必要であり、反応流実験を行った。この研究での非定常現象は、分子構造を解明しなければ流体現象を説明できない、おそらく世界で最初の反応流の事例であり、分子計測により申請者が予測している分子構造の変化を実証できるかが最大のポイントであり、本年度は、化学分子計測として、マイクロカロリメータを用い、分子構造の時間的変化の測定の試測定を行ったが、良好な結果は得られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2本の論文が受理され、海外においても4つの研究発表を行うだけの結果を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでと同様に進めてゆく。また今後はこれまでに得られた結果を論文にする作業が重要となる。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] Reaction-driven viscous fingering2011
Author(s)
A.De Wit, L.A.Riolfo, S.Iwata, R.Maes, P.M.J.Trevelyan, Y.Nagatsu
Organizer
The 64th Annual Meeting of the American Physical Society's Division of Fluid Dynamics (DFD)
Place of Presentation
Baltimore, Maryland, USA
Year and Date
20111120-20111122
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