2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22686021
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
新宅 博文 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80448050)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 界面動電現象 / ナノ制限空間 / 生体高分子 / 一分子計測 / マイクロ・ナノ流体 / 可視化 / MEMS |
Research Abstract |
本年度は一細胞からRNAおよびDNAを分離・抽出し,それぞれを定量する方法を開発した.本方法は一細胞を流路内に導入する作業以降は全て電気的に制御しており,約4分で一細胞あたりのRNAの絶対定量およびDNAの相対定量を行える.また,界面動電現象を利用した等速電気泳動法により抽出分子を濃縮し,高精度の定量を可能にした. マウスのリンパ球(A20)を利用した実験において一細胞あたり平均で14 pgのRNAの抽出・定量が可能である事を示した.一般にほ乳類の細胞は20 pg程度のRNAを保持していると考えられることから,抽出効率は70%程度であると考えられる.さらに本方法はRNAと同時にDNAの定量も可能であり,一細胞におけるRNA量およびDNA量の相関について解析し,本方法がCell cycleに起因するRNAおよびDNAの量的な変動を検出できる事を示した. RNAおよびDNAは物理的性質が非常に近く,RNAの解析を行う際にはDNAを酵素により分解して計測値におけるDNAの影響を排除する.しかし,一細胞レベルのRNAに対して酵素を添加するとRNAもある程度分解されてしまう事から,ここで開発した分離法はRNA/DNAの同時解析を可能にする基盤技術となり得る.そこで,分離・抽出したRNAの純度に関してHoechst 33342 (Molecular Probes)およびRNase Aを用いた実験により検討した.具体的には,抽出したRNA分子をHoechst 33342にて可視化したが,蛍光強度はコントロールとほぼ同等であり,Cell freeのDNAあるいは細胞由来のDNAの混入は極めて少ないことが確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)