2012 Fiscal Year Annual Research Report
ナノチューブ連続合成熱CVDプロセスにおける直径と長さの独立制御
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22686024
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
河野 正道 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50311634)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ナノチューブ / CVD / 構造制御 / DMA |
Research Abstract |
本年度は雰囲気圧力を変えてのカーボンナノチューブ(以下CNT)生成およびタンデムDMA法によるCNT長さ分級を行った.圧力変化の実験では,従来用いられてきた圧力5.3kPaに加えて,26.5kPaと圧力を高く設定してのCNT生成を行った.この圧力を高くした狙いとして,長い生成時間を確保することが挙げられる.触媒として利用するNiナノ粒子のサイズを20nm程度に1段目のDMAで制御し,圧力5.3kPaにてCNTを生成した際は,CNTの長さは50nm~120nm程度であったが,圧力を26.5kPaに上げてCNTを生成した際には,その長さが数百nm~1マイクロメートル程度と大幅に長くなった.これは雰囲気圧力を変えることで生成時間が5倍以上長くなったためと思われる.従来型の大気圧で駆動するDMAと比較し,生成場の圧力を変化させることにより100nm以下の短いCNTから,マイクロメートルレベルの長いCNTまで長さを制御できることが,本装置の特徴として挙げられる. これに加えてCNT長さ分級ではDMA内におけるCNTの姿勢について検討した.従来のタンデムDMA装置が大気圧駆動であるのに対して,本装置は低圧領域でも駆動可能であることが特徴である.DMA内におけるCNTの姿勢は電荷によるトルクのエネルギーとCNTの分極具合に大きく起因することが知られている.ガスの流れ方向に対してCNTが平行の場合を90度,電場方向に対してCNTが平行の場合を0度とすると,その値はおおよそ40~60度あり,CNTのアスペクト比が大きいほど角度が高くなる傾向であった.また従来の大気圧駆動のシステムと比較し,CNTのアスペクト比が小さい領域でも長さ分級が可能であることが分かった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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