2011 Fiscal Year Annual Research Report
光電界複素振幅波形の超高速実時間測定と超高速光多値変復調システム
Project/Area Number |
22686035
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
五十嵐 浩司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (80436534)
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Keywords | 超高速計測 / 光ファイバ伝送 / コヒーレント光受信 |
Research Abstract |
研究目的 本研究の目的は、以下の2つの新規技術を活用し、帯域制限を受けない光電界複素振幅波形のシングルショット測定法を提案し、その性能を評価することである。(1)超高速光信号波形を時間軸上に引き伸ばす技術、(2)位相雑音を除去し光電界複素振幅を測定する技術。 平成23年度の研究の成果 時間軸上に光信号波形を引き伸ばす技術および位相雑音を除去した光電界振幅技術自体は平成22年度に動作原理を確認済みである。本年度は、申請書の計画通り、これら技術の性能を評価すると共に、これらを用いたオシロスコープを実現した。 はじめに、時間軸上に光信号波形を引き伸ばす技術の性能評価を行った、時間軸引き伸ばしの倍率と測定時間にはトレードオフ関係があることが示され、その関係を用いて本技術を用いた実時間波形測定器の設計指針を明らかにした。40Gbit/s信号を用いて、その設計指針が実験でも再現されることが示された。次に、この技術を用いて、160Gbit/s強度変調光信号波形のシングルショット測定を実現した。時間軸を180倍に拡大しているために、測定に用いた電子回路の帯域は10GHz程度であるが、160Gbit/s信号測定に使用可能である。測定範囲は4符号程度に制限されるものの、符号判定可能な程度に実時間波形が測定可能なことが示された。最後に、位相雑音を除去した光電界振幅技術を用いて、160Gbit/s位相シフトキーイング信号波形を測定した。まだショットノイズ雑音よりも過剰な雑音が見られるものの、コンスタレーション波形を実時間で測定することができるシステムを構築した。
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